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USDA ( ウソだ?! )

以前、上司に言われたことで 記憶に残っているものの一つに

『 権力のある者が言うと、いずれそれが真実になる。
権力の無い者が いくらそれは真実ではないと叫んでも、
世の中には きれいごとを言っているとしか見てもらえない。』

という言葉があります。
上司が学生時代に 政治学の授業で最初に教わったそうです。
大多数に影響力を及ぼすコメントは いずれコンセンサスとなり、
世の中の流れそのものを変えてしまうのでしょう…。

さて、6月30日に米国農務省(USDA)から「作付面積」が発表されました。
これは、2009-10年度の穀物生産量を大まかに推測する上で最も重要なレポートで、
穀物市場の参加者全員に注目されています。この統計によると、
2009-10年度の全米のトウモロコシの作付面積は8,703万5,000エーカーと
1946年以降では2007-08年度に次いで過去2番目の水準に達すると予想されました。
作付期に長雨に見舞われ、例年に比べて作業が大幅に遅れていたにも関わらず、
3月31日に発表された意向面積からは204万9,000エーカー上方修正されたことになります。

しかし、権力の無い私がこんなことを言っても意味が無いのかもしれませんが、
どう考えても 米国農務省の数字はウソではないかと思います。
同省が毎週発表している週間クロップレポートによると、
6月8日時点のトウモロコシの作付進捗率は97%だったはずです。
しかも、全米2位の生産州であるイリノイにいたっては昨年よりも低い93%でした。
近年、遺伝子組換え種子の普及により(今年度の普及率は85%)、
米国トウモロコシの単収(1エーカーあたりの収穫量)は増加傾向にありますが、
一般的に、5月11日を過ぎて作付けされたものは単収が低下すると言われています。
農家もビジネスですから、単収悪化を覚悟で残りの7%を作付けしたとは思えません。
なお、イリノイ州の作付意向面積のうち7%といえば36万6000エーカーに相当し、
全米全体では0.4%を占めます。

30日発表の作付面積は6月1日現在のデータに基づくものであるため、
市場では「最終的な面積はなお流動的である」と見られています。
また通常、豊作年はどの畑もむらなく順調に生育しますが、
不作年は上出来の畑と不出来の畑の作柄が極端に違う傾向があります。
今年は州によって作付進捗率に大幅な差があったことを考えると、
おそらく 受粉にも偏りが出てくる可能性が強いと思われます。

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