- 2009-07-08 (Wed)18:11
- 近藤雅世
- 原油
商品価格全体が下落しているが、原油価格は、62ドルまで落ちている。これは未確認情報なのだが、CFTCは原油の取引規制を強化する模様である。CFTCは一度に投資できる金額を原油に限って規制するという。英国ブラウン首相とフランスサルコジ大統領は、非常にボラタイルな原油価格は危険であり、安定した経済発展に害を与えると述べている。また米国議会も変動の激しい原油価格を規制すべきだとの声が上がっている。原油価格が10%動くと世界のGDPは0.4%影響を受けるという。ヘッジファンドやインベストメントバンクは原油を始めとする商品市場に資金を投入している。昨年7月には約3000億ドルの資金がインデックスファンドに流れ、2006年1月の四倍となった。また、JPモルガンチェース銀行によれば、2009年上半期には250億ドルの資金が商品に入っているという。これらの投機マネーが原油価格を147ドルの高みから33ドルに下落させ、再び70ドルまで上昇させているという。
昨年7月に原油価格が下落を始めたのも、投資規制が出るとの噂からであった。当時はインデックスファンドに対する規制強化であり、インデックスファンドの建て玉が当業者に入っていたため、(ゴールドマンサックスやJPモルガンは自社の油送設備を持っているので、これらのブローカーが出す建て玉は当業者の枠としてカウントされていた)これに対する開示の強化が図られた。そうした規制が行われるという噂で、取引が急速にしぼんだ経緯がある。今回もその気配が出てきた。これは、原油価格にとっては危険な徴候である。つまり、ファンドなどの投資家が手を引いて下落する可能性が高い。
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