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年に一度か二度

多くの投資家は、資金があるため、それを投資したがる。お金のない人はそれ程投資に興味が沸かないが、突然大金が入ったりするとそれを殖やしたくなるものである。周囲には利殖で大儲けした人の話題が転がっている。自分もあやかりたいと思うのが人間の常であろう。
そうした投資家は、投資の回数を増やせば利益は倍増するかもしれないという根拠のない信念を持ちたがる。投資するには時間が足りないので、投資の回数を増やせばそれだけ当たる確率も増えるだろうと錯覚するのである。だから、大きな資金を持った人はデイトレーダーになる人が多い。
数学には大数の法則というのがあって、回数を増やせば増やすほど平均に近づくというものである。勝ち負けは平準化して結局手数料分だけ持ち出しとなる。また回数を増やせば増やすほど、大きく負ける確率も増えるので、大きく勝って投資から引き揚げることができる人は良いが、まだまだこの程度ではと更に投資を続けると、結局大負けの時に資金が尽きることになる。大金といってもそれほどの大金ではないからだ。
私の知っているファンドマネージャーは年に2度しか投資しない。彼に言わせれば、絶対おかしいと思える機会は、年に一度か二度しか訪れないのだそうだ。価格が上がり過ぎとか下がり過ぎと思われる時で、かつ、上げの勢いが少し弱くなった時が狙いどころであろう。勢いとは出来高とか、価格上昇の背景にあった根拠の威勢が殺がれ始めた時のことをいう。
パフォーマンスの良い投資家は、ほとんど投資をしない人であるかもしれない。
大金を稼いだ人はさっさと市場から立ち去り、その資金で他の事業を行ったり評論家になったりする。私の知っている35歳で億万長者になったシカゴの債券トレーダーは、1日2千万ドルの債券投資をある日突然止めて、CBOTの入っているビルのオーナーになっている。

商品投資の三つ目の注意点

新聞記者から商品先物取引を行う時の注意事項について、前回の2点以外にもう少しないかとの質問があった。いろいろ考えたが、同じようなことではあるが、「投資回数を減らすことだ」と述べておいた。

価格が上がると思って何かを買うのが投資である。しかし、投資家は、のべつまくなしに投資したがる。実際に価格が上がると思う時は年に1〜2度しかない。

例えば、価格が急騰してかなり上昇しているが、そろそろ終わりに近づいたと思われる時は肌で感じるものである。天井を取ることはかなり難しく、現在のパラジウム価格のようにまだまだ上がる可能性があるので、単に高くなったら売りと言い切れるわけではないが、上昇の勢いが徐々に薄れてきた時は、売りであろう。パラジウムの場合は元々出来高が少ないので、そうした勢いを見る指標がないため、市場が薄い商品は手を出さない方がよい。
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一方、昨年の東京金価格は、8月に安値を付けている。この時は米国で利上げが2015年12月から9回あり、金価格は利上げのたびに下押しされていた。
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しかし、そろそろ利上げは打ち止めだという雰囲気があった。その時に金を仕込んでいれば4200円で買えていた。結果論ではあるが、数年に一度の金の買い時であった。当時私はあるセミナーで金は買いですと述べたが、みな半信半疑であった。多くの人が疑うような時こそ、買い時である。

商品先物取引をする場合の二つの留意点

ある新聞記者から商品先物取引を行う時の注意事項を簡単に述べてほしいと依頼があった。インタビューで答えたのは、以下の2点であった。

[磴┐佚豕商品取引所で金先物の標準取引を行う場合、金の10月後半の証拠金額は10万8千円なので、たとえば100万円の資金があるとすれば、1枚か2枚しか取引をしないこと。多くの人は100万円あると、7枚ほどの金先物を取引したがる。100万円の資金があるのに、1枚10万8千円しか使わないと残りの資金がもったいないように感じるからだ。しかし、過去の例だと、東京商品取引所の金価格は、1日で▲502円下がったことがある(2011年)。平均でも150円程度は毎日動いている。金の倍率は1000倍なので150円の損益は1枚当たり15万円となる。100万円持っていて1日15万円の損失ならまだ耐えられるが、これが7枚持っているとすでに1日で15万円×7枚=105万円の損益の発生となる。損失の場合は翌日に追加証拠金を納付しなければならない。

 リスクマネージメントとしては、100万円で1枚しか、取引していなければ少々価格が変動しても追加証拠金を請求されるまでには何日かかかり、余裕をもって損切りして新たに取引することが出来る。これが商品先物取引を行う最初の注意点である。

投資と博打の違いは博打は予想することがほとんどできない。
サイコロの目はランダムに出現し、トランプのカードは過去に出たカードをすべて覚えていたとしても、何組かのカードの残りの中から次に何が出るかを予測する確率は非常に小さい。

一方投資は、ある程度背景となる情報を元に、次に価格がどうなるかは予測することが出来る。従って、商品先物取引にせよ、株式投資にせよ、為替であっても、何等かの理由や根拠があって投資しなくてはならない。無心に投資するのは博打と同じ確率となる。

幸い、商品価格は個別の銘柄の株価を予測するよりはるかに需給に関する情報量が多い。だから、ただ単に金価格は上がると思って金を買うのではなく、今世界の景気が悪いから、とか中東で紛争が起きそうだから、或いは世界的に金融緩和が進展しそうだからとか、マイナス金利で、資産家が銀行から資金を引き出しそうだからといった根拠を持って投資をすべきである。直近では米中の貿易協議が妥結すれば、株価やドルは上昇し、金価格は下落するだろうと思うと金を買う時期ではないような気がする。

30才から2000万円ためる方法

30才から老後資金を2000万円貯めるためには、65歳を定年として35年間ある。この場合は、投資をしなくても、堅実に貯蓄することで2000万円を貯めることが出来る。月額4万8千円を銀行業界で一番高い金利と歌っているあおぞら銀行で毎月貯金すると年利0.2%の金利でも35年後には2,073万3,836円になる。この場合元本は2,016万円、金利72万131円、税金▲14万6,295円である。月額4万8千円は大きすぎるというなら、年間57万6千円であるので、ボーナスを1回20万円×2回貯金すれば、月額は、1万4,700円である。そして、過去の金価格が繰り返すとするなら、少なくとも35年前に、月2万円純金積立を行っていた場合は、35年後の今年9月13日には2,177万9,586円となっていた。途中経過では金価格は下落しているが、純金積立のようなドルコスト平均法で金を買う場合は価格が安くなると多くの金を購入することが出来るので、要するに、売り時に価格が上昇していれば良いことになる。35年もあればその間に金価格は上下動するため、相当上昇したと思った時にいったん手仕舞い売りして純金を引出、それを使わずに取っておきながら、再び積立を行っていけば良いと思われる。つまり、銀行預金しているよりも、純金積立の方が貯蓄効率は約2倍良かったことになる。恐らく今後も低金利が続くであろうから、金の価格の上昇の方が貯蓄よりは良いのではなかろうか。むろん株式や債券、為替等の投資手法もあり、先物取引は中でも最もハイリスクハイリターンな投資手法であるので、純金積立より良いパフォーマンスが得られるかもしれない。ただ、投資の中では純金積立は比較的安全な投資ではなかろうか。注意されたいのは、純金積立は積立先に対する与信リスクがある。つまり積立先が倒産した場合は、積立てた金が返って来ないリスクがある。ただ、株式投資であれば、そのリスクはつきものであるので、株式投資と同じくらいのリスクだと言えよう。

いかに投資から抜け出すか

30歳、40歳、50歳、60歳から老後資金として2000万円貯める方法についてのセミナーがいよいよ今週と来週に迫った。前半のレジメはすでに送付してある。残念ながらその骨子はセミナーが無事終わるまで言うことはできないが、このテーマで長い間、頭をひねってかなり真剣に考えた。なかなか難しい課題である。今のままだと老後資金は年金だけでは月に5万円ほど不足するというのが政府の試算である。

資産を形成するに必要なのは時間である。30歳なら2000万円を貯蓄するには十分時間があるが、年を経るにしたがって単純な貯蓄では間に合わなくなる。そうなると投資ということを考えざるを得ない。株式投資、債券投資、為替、不動産、骨とう品等多くの資産運用があるが、その中で最もハイリスクハイリターンなものが商品先物である。

人の資産を預かって殖やすことを業とするファンドマネージャーは、もっぱら先物取引を利用している。なぜなら、少ない資金で大きく儲かり、売りからでも入ることができ、ボラティリティーが高いので、短期間の収益機会が多いためだ。株式などの現物投資だと、価格が上がるのに時間がかかるため、株式投資の場合はデイトレーダーになって短い時間で多くの取引をするようになる。いずれもリスクは高くなる。

私が経験上思うのは、先物取引をいつやめるかというタイミングの計り方が最も難しいと思う。私は100万円を単位として投資していたが、100万円で利益が出ると30万円単位で出金していた。そのため、100万円の資金が無くなっても、トータルではそれほど負けなかった。ただ、30万円儲かった時に、すぐに使ってしまうことが問題であり、先物取引で資産を殖やすことはできなかった。東京商品取引所が主催するリアルトレードコンテストで、優秀な成績を収める人が多いが、最後まで勝ち続けて市場から去る人はいかほどであろうか。その辺りが最も難しい先物取引による資産運用だと思う。

投資は孤独な作業・しかし管理者は絶対必要

TOCOM SQUARE TVの視聴者からのご質問の一つに「自分の意見は隠し通すのは鉄則ですか」というものがあった。自分が得た知識を人に話さない、または知らないふりをするという意味とのこと。

これに対し私は「日本人は情報を共有することを躊躇しませんが、中国人は隣の同僚に決して情報を見せないと言われます。国民性と、それだけ競争が激しいからだと思いますが、組織の中で出世することと、相場に勝つことは全く違うと思います。

私は性格上誰とでもあけっぴろげに情報を開示してきました。その方が情報を集めやすいためです。『損して得を取れ』というのが私の哲学でした。まず先に自分が損をしてみせて、相手の懐に飛び込み、仲間として認めてもらって業績を拡大するというやり方です。華僑や名古屋や大阪の商人と取引するにはこの方法が最も効果的でした。華僑との取引は自分だけが儲けるとその後決して儲け話をくれません。いつも利益は折半するという姿勢を見せて初めて、相手は胸襟を開いてくれます。何よりもそうしていた方が疲れなくて済むという特典がありました。自分が損をして相手が喜ぶのならそれはそれでいいという開き直りは気分が良いものです。 」と答えておいた。

投資は独りで行う孤独な作業であり、儲けても損をしてもそれを人と分かち合うと、儲けた時は人からそねまれ、損した時は人からあざけりを受ける。そんなことなら話さない方が良い。お金持ちが俺は金持ちだとひけらかすほど、聞いていて嫌なことはない。密かに儲けて誰にも言わないというのが投資であろう。

但し、投資には必ず後見人が必要である。話が矛盾するようであるが、バックオフィスと呼ばれる投資家を影から見守る存在は必ず必要で、暴走を制御してくれる。バックオフィスには建玉を無条件に落とす権限を持たせねばならない。単なるアドバイザーであれば、投資家は身ぐるみはがれるまで投資を続けるものである。投資収益を管理する人は必ず必要である。

視聴者からの質問

TOCOM SQUARE TVというU-Tubeによる東京商品取引所提供の毎週月曜午後8時からの番組は前年比4倍の視聴者の伸びとなっているが、時々視聴者の方からご質問をいただく。コメンテーターとしてはご質問をいただくのはたいへんありがたい。視聴者の方々は何が知りたいのか、当方はわからないからだ。声が小さいというご不満や、話がわかりにくいというお叱りの言葉は肝に銘じて次回から改善するよう努力している。
今回のご質問の一つは、「『専門家の話を理解すること』は鉄則なのですか?」というものでした。これについて、考えるに、専門家も素人も投資家としては五十歩百歩だと思っています。決して専門家は投資がうまく、素人は投資が下手だということは無いと思っています。
ただ、今日のサウジアラビアのニュースを聞いたときに、専門家はポイントに反応します。つまり、このニュースが原油価格にとってどれだけ大きなことかそれともたいしたことはないのかというポイントです。それを判定するためには、無人機の攻撃によりどれだけの原油生産が、どのくらい長く停止するかという点が肝要です。ニュースによればサウジアラビアは日量570万バレルの原油生産が停止すると言います。ニュース解説では世界の生産量の5%に相当すると述べています。5%が多いか少ないかはともかく、すぐに思い浮かんだのは先週の米国の生産量が日量1240万バレルだったことです。つまり米国の生産量の4割以上が無くなるということです。また、世界の原油生産量は米国、サウジアラビア、ロシアが毎年首位争いをしており、いずれも日量1000万バレル以上だったことを想い浮かべます。その次はどの国だったか覚えていなかったので、BPレポートを見たところ4位はカナダで日量520万バレルでした。つまり日量570万バレルの喪失はものすごく大きなインパクトであることがわかりました。次に原油の喪失がどのくらい継続するのかをニュースで読みます。するとあるレポートでは数週間、他のレポートでは数ヵ月と書いてあります。つまりサウジアラビアでもはっきりしたことを掌握できていないことが分かります。いずれにせよ長くて数ヵ月、つまり来年初めには元に復旧する程度のことだということがわかります。専門家であれば、情報のマグにチュード、つまりインパクトを測ることが条件反射に出てきて、手持ちのデータでそれを確かめることが出来る人ということになります。そういう意味では専門家の方がこうした突然の価格変動には対処しやすいかもしれません。

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