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Power Up! 先物投資塾

大豆はまだ上がる

  • 2012-05-15 (Tue)
  • 近藤雅世
  • 大豆
先週10日米国農務省から5月の需給報告が公表された。それによって大豆もトウ
モロコシも下落しているがこれはおかしいと思う。

なぜなら、トウモロコシについてはまだ作付面積が増加して供給が増えるため
供給過剰になってもおかしくないが、大豆に関してはトウモロコシに押されて作
付面積が減少した分を単修が大幅に改善するとして生産量を増やしている。

天候に恵まれれば10/11年度並みの単収なのでまったくありえないほどではない
が、需要が急回復するとして、在庫は今年の6.8%から4.4%に減少するとしてい
る。これは未だ相当下駄をはいた数字だと思う。

なぜなら期初在庫の210百万ブッシェルはもっと減ると思うからだ。それは11/12
年度の輸出量が今回2500万ブッシェルほど上方修正しているが、それでも昨年の
輸出量1501百万ブッシェルより2500万ブッシェル少ない1315ブッシェルと見込ん
でいるからだ。

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連休中の出来事

長く休めるのはありがたいが、投資をしていると、その間に海外で事件が起こり
大きな損失を被ることがある。ファンドマネージャーは休暇前には必ずポジショ
ンを手じまうか、休みの間出社する人間に委託するなどの対策を取る。

連休前に大豆価格は急落する可能性があると書いた。最初の原稿では下がったら
買えば良いとのんきに構えていたが、長期の連休直前ということもあり急遽内容
を連休に入る前に手じまった方が良いと書き換えた。大豆のポジションを持って
いるひとがいたら、予想通り価格は下落したので、間に合わなかった場合は申し
訳ないと思っている。ただ、反落はそれ程大きなものではなかった。
4月27日の1509セントから、4日は1475セントに、34セント、2.25%であった。ト
ウモロコシは上昇している。

連休中に一番大きく下がったのは原油であろう。WARNINGは出していないが、も
ともと私は、原油は下がると思っており、一度も原油が高くなると言ったことは
ない。

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連休中に価格が大きく変わるか?

  • 2012-05-02 (Wed)
  • 近藤雅世
  • 大豆
昨年は連休の間に米国で金価格が大きく下落した。NY金価格は5月2日の1557.1ド
ルから5月5日の1481.4ドルに75.7ドル、約5%下落し、NY原油価格は5月2日の113.
52ドルから5月6日には97.18ドルに16.34ドル、14.4%の大幅な下落であった。当
時はファンドの建玉が、NY金は5月3日時点で236,503枚のネット買い残(オプシ
ョンを含む)、原油は322,038枚のネット買い残があった。金は2月1日の170,706
枚から65,797枚39%増、原油は前年11月30日の189,899枚から132,139枚70%の増
加であった。つまり、ファンドのネット買い残が4割とか7割とか大きく増えると
反動があるということである。
先週末CFTCから公表された4月24日時点のファンドのネット買い残は、金が139,
449枚、原油は280,546枚である。金は昨年末の135,786枚に次いで2009年4月以来
3番目に少ない水準であり、手仕舞い売りによる急落は考えられない。原油も決
して少ない水準ではないが、かといって突出した多い建玉でもなく、増えるとも
減るとも言いにくい状況である。
一方、大豆は247,932枚と2005年以来最大のネット買い残となっている。価格基
調はまだまだ上昇する気配濃厚と判断するが、一時的な手仕舞い売りによる急落
は十分あり得る。ここは取りあえず一旦手じまい売りしておくのが賢明なのでは
ないだろうか。

4月のFOMC特に動きなし。

米連邦準備制度理事会(FRB)は25日短期金利を2014年暮れにかけてゼロ近辺に維
持する計画を再確認し、経済情勢に対する評価をやや下方修正した。
FOMCでは投票権を持つ10人中9人が緩和的金融政策を続けることに賛成したが、
QE3に関する措置を開始するかについては、何の手がかりも示さなかった。
例によって、FOMCでは何も言わずにバーナンキ議長がどこかでいずれQE3がある
かもしれないというアドバルーンを上げる作戦と思われる。今年は米国大統領選
挙のため、オバマ政権は景気を回復せねばならないが、同時に財政赤字が増える
ことは共和党が鬼の首を獲ることになるので、できない。差しさわりの無い政策
で11月6日を迎えるのだと思われる。
FOMCでは経済成長は引き続き緩やかで、その後徐々に高まると予想していると述
べた。労働市場については失業率は低下したが、依然として高いと述べ、3月と
ほぼ同じ言い回しであった。

3月には緩和したと述べた海外市場に関しては、世界的な緊張が、経済見通しに
対して引き続き大幅な下振れリスクを課しているとし、まだ欧州債務不安が残っ
ていることを示した。
一方住宅部門は引き続き落ち込んでいるとしたものの、改善の兆しが一部にある
との判断を初めて示した。

今回のFOMCもはっきりしたものではなく、短期金利を据え置くことを予想通り決
めただけであったので、経済に与える影響や商品価格に及ぼすものは少ないと思
われる。

一方27日開催される日銀日銀金融政策決定会合での資産買入等基金と国債残存年
限に対するドル・円の動向は、フィスコの山下氏の予想では以下のように想定さ
れている。

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世界は中央銀行頼みとなっている。

景気の先行きが不透明な中、世界は主要中央銀行が更なる金融緩和をしてくれる
ことを期待している。24〜25日に開催されるFOMCではQE3が俎上に上るのではな
いかといわれており、少なくともツイストオペ(FRBがポートフォリオに保有
する4000億ドル(約32兆6500億円)相当の短期債を長めの国債と入れ替えるプロ
グラム)が終了する6月末までにはQE3が行われると期待する向きが多い。

本来景気回復は、そうした金融緩和によってもたらされるものではない。
Moody'sによれば、米国の企業は1兆2400億ドルもの資金を抱え込んでいるという。
企業が資金を寝かしたままで、自社株買いなどに使う他は、本格的な設備投資に
資金を回していない現状では、いくら資金を放出してもそれが経済活動を活発に
することにはならない。

しかし、財政投資が各国の財政事情から出動できない情勢では、ほかに打つ手が
ないのも事実であろう。新しい産業が勃興して、新たなニーズが出て、そうした
消費に対して企業が知恵を絞って製品開発するという循環が景気を回復する。

多くの持たざる人々が、物を欲しがるという状況において生産と消費が拡大する
素地が生まれる。そうした環境を持つのが新興諸国であるが、中国では独裁国家
の弱点である人々の反乱を恐れ、景気を少々抑制してでも消費者物価の跳ね上が
りを警戒している。

一方ブラジルでは、先進国が大量に紙幣を印刷するあおりを受けてレアル高に苦
しみ、ルセフ大統領は通貨戦争だと苛立ちをあらわにしている。

金融緩和の資金は、産業資金に回らず、新興国通貨や商品や株式投資マネーとな
っている。それでも多くの人々はFRBや日銀、ECBに更なる通貨発行を期待してい
る。

もし将来実態経済が回復軌道に乗れば、商品価格は、急激に上昇する素地がある。
ここ数年間でばらまかれた通貨は大量であり、さらにそれを増加させようとして
いるからだ。今のうちに商品を仕込んでおくのは、来るべき将来へのヘッジとな
るに違いない。

今週末の一つの見どころは…

今週末の一つの見どころは、22日のフランス大統領選挙であろう。サルコジ現大
統領は苦戦を強いられており、5月6日の決選投票となる可能性が大きい。対する
オランド氏が勝った場合、選挙戦では、年金受給年齢の引き上げ、教員数の拡大、
EUとの財政協定の見直しなど、これまでサルコジ大統領が強く押し進めてきた構
造改革、財政改革を否定する公約を行っている。選挙のためのリップサービスと
も考えられるが、緊縮財政というのはどこの国でも大衆受けが悪い。選挙に勝つ
ためには、国民に心地よいことを言わざるを得ないのだが、その通りにできるほ
ど財政や経済は甘くない。既に戦後60年のそうした政治家の大盤振る舞いのツケ
が最早再生できないほど大きくなっている。

更に決選投票となり、少数派の右派がオランド氏支持に回るとすると、ユーロ離
脱、移民排斥など超過激な思想がオランド氏を支えることになる。かなり現実離
れした政権が出来上がることに市場は恐怖を感じている。

19日のスペインやフランス国債の入札は札割れもなく、無難な結果に終わった。
しかし、ドイツ国債とフランス国債、スペイン国債のスプレッドは拡大し、両国
の国債に対する不信感は深まっている。

ムーディーズは2月13日フランスのAaa格付の見通しをネガティブとした。通常ネ
ガティブにすると3カ月後に見直されている。決選投票が終わった頃に選挙結果
によっては、ムーディーズはフランス国債の格付けを引き下げるかもしれない。

そうした国債の格付下落は、金価格の上昇要因となるだろう。

再来する欧州危機

  • 2012-04-18 (Wed)
  • 近藤雅世
4月16日スペイン10年国債利回りは6.0704%と昨年11月30日以来再び6%を超えた。
17日の短期債入札は無事終了したが、4月19日には2年物、10年物の国債入札があ
り、利回りが更に上昇するか予断を許さない状況である。

この背後には何があるのだろう?

問題の一つは、EUが官僚的に緊縮財政の目標ばかりを強調し、それにスペイン
政府が反発しているという点であり、ギリシャにも共通したものである。

3月20日EU首脳会議において財政規律を強化するための新条約「財政協定」が
締結されたが、同じ日、ギリシャは2012年度の財政赤字の対GDP比の目標を緩
和するという逆の動きを発表した。EUは今年のスペインの財政赤字目標をGD
P比4.4%とすることを求めていた。これに対しスペイン政府は5.8%という独自
の目標を設定した。スペイン政府の反乱である。
スペインの財政赤字対GDP比

その背景には、スペイン経済が単なる景気後退に留まらず、失業率の増加と物価
上昇という二つの難題を抱え、スタグフレーションになりそうだからである。ス
ペインにとって今大切なのは支出を切り詰めることではなく、収入を増やすこと
である。いかにして成長戦略を見出すか、人々の働く場を作って経済を立て直す
かが課題であるにもかかわらず、ドイツを中心としたEU首脳は、スペインやギ
リシャの財政赤字は分不相応な支出にあるとして、まずは緊縮財政を強いている。
それは、ますます返済能力を減殺させ、債務の泥沼から抜け出せなくなる構図で
ある。FT紙などは、EUの政策立案者が財政政策を単純な会計上の問題とみな
して、それによる動態的な影響を考慮していないと批判している。
スペインの失業率

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