- 2009-06-17 (Wed)18:19
- 近藤雅世
- 金
東京市場に上場されている15商品について、年初来価格と6月17日の価格を比較するとほとんどの商品が年初来高値から5〜15%下落している。例外は小豆とガソリン、原油が0〜5%の間である。
商品価格は世界的に調整局面に入っているが、それは商品に限ったことではない。新興諸国の株価も先進国の株価も天井感があり、景況感には二番底が懸念される状況となってきている。日本のバブル崩壊の時に家計の負債比率が低下するのに10年掛かっていたという。米国では、1980年代の家計の可処分所得に対する負債比率は65%であったが、2007年にはそれが133%に倍増しているという。世界の景気の牽引車であった米国のGDPの7割を占める個人消費が、今後10年近くも沈滞するということであれば、春から景気回復は近いとはやした株価も、熱狂が取れるというもの。商品の世界でも一旦手仕舞い売りが主流となっているのだろう。しばらくはこの傾向が続くと思われるので、買いの手は少し休めた方が無難ではなかろうか。原油にしても他商品にしても需給に確たるタイトな要因は無い。金にしても将来インフレになるので上がるだろうというのは中長期の視点であるので、今日明日に高騰する雰囲気はどの商品にも無いことを確認すべきであろう。
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