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コロンビア豆100%使用の缶コーヒーの背景

テレビでやっている缶コーヒーのCMを注意深く聞いていると、
「コロンビア豆100%使用」などと謳っている商品が多いことに気付きます。
確かに中南米はコーヒーの生産地が集中しているというイメージがありますが、
何種類もの缶コーヒーに使用されるほど、果たしてコロンビアのコーヒー生産量は豊富なのでしょうか?

確かに、コロンビアは世界第三位のコーヒー生産国であり、
水洗式アラビカ種の生産では世界最大の規模を誇っています。
しかし、2009-10年度は、生産量が1,200万袋超(1袋=60kg)になることが
予想されているにも関わらず、期末の在庫量は804万袋にとどまり、
在庫率は6.4%(約23日分)と過去最低の水準にまで低下する見通しとなっています。
昨年末に観測された悪天候と、老木再生計画によって生産縮小が余儀なくされていることが
背景にあります。なお、この在庫量はピーク時(1983-84年度)の約30分の1の量です。

では、これで需給が満たせるのかと言うとそうではありません。
今年は国産コーヒーの輸出契約を全て満たすと国内供給分が不足するため、
海外産によって賄わなければならない状況です。
5月29日にコロンビアのコーヒー生産者団体FEDECAFEが発表した報告によると、
「年内にコーヒー60万袋を輸入する必要がある」と述べられています。
2008年のコーヒー輸入量は16万7,000袋でした。
ちなみに、同団体が5月22日に発表した報告によると、4月の輸出量は55万袋でした。
前年同月と比較すると39.8%も少ないことになります。

現物筋によると、コロンビアの在庫はほぼ底をつき、
次のクロップが出回る8−9月ごろまで逼迫感は解消されそうにないと見られています。
これだけプレミアムがつり上がっている中で、焙煎業者がブレンド・コーヒーに
コロンビア産コーヒーを使い続けることは損失を意味します。
現在は、コロンビア産の代替として他の中米産への引き合いが強まっており、
焙煎業者の多くがインターコンチネンタル取引所(ICE)の認証在庫からの買い付けを
余儀なくされている状況です。ちなみに、年初に440万袋あった同取引所の在庫は、
6月18日現在で366万袋にまで減少しています。

現在、世界最大の生産国であるブラジルの収穫期を目前に控え、
ICEのコーヒー先物価格は一転して調整安に見舞われています。
例年6−8月はブラジルのハーベストプレッシャーにより一時的に需給が緩むため、
価格が軟化する傾向がありますが、今年も例外ではないようです。
しかし、ブラジルも2009-10年度は裏作減産の年に当たるため、
生産高は前年度比で17.8%も減少することが予想されています。
おそらく、収穫量がほぼ確定する9月になれば、需給逼迫懸念が再発し、
価格が上昇に転じるものと思われます。

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