- 2011-05-19 (Thu)18:31
- 近藤雅世
- とうもろこし
シカゴトウモロコシ価格が急騰した。予想された通りで、むしろこれまで下がっていた方がおかしいと言えよう。ミシシッピ川が増水する程中西部から北部にかけて雨が多く作付が大幅に遅れているせいだ。昨年のいまごろなら87%の作付が終わっているはずが、今年は63%しか終わっていない。5年平均の75%と比べても10%程遅い。大豆も同様で昨年の37%に対して今年は22%である。もともとトウモロコシの需給はひどく足りない様相である。農務省は5月11日の需給報告では窮余の一策として需要が減少することにしてつじつまを合わせている。確かに大豆やトウモロコシの輸出は予想より少ないが、これは減少するとは思えない。またエタノールの工場は稼働を休める可能性は無い。ブラジルではエタノールが足りなくて砂糖のエタノール向けの生産には政府が優先的に融資しているほどだ。既にトウモロコシ需要の37%を占めるエタノール需要は増えることはあっても減ることはないと思われる。何か天候異変があれば足りなくなりそうなトウモロコシや大豆は、その天候異変で作付が遅れているのだから、上がって当然と言える。今後は天候次第で上下するだろうが、とにかく上昇要因に敏感な相場だと思われる。
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