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ギリシャでゼネスト

  • 2011-05-16 (Mon)19:02
  • 近藤雅世
 11日ギリシャで政府の緊縮財政に反対するゼネストが全国で行われ数万人が参加し機動隊と激しくぶつかりあった。ギリシャは新規発行の2年物国債利率が24.75%という高金利になっており、これはギリシャの債務の55%がヘアーカットされると市場が予測していることを表しているという。S&Pはギリシャの格付けをBB-からBへ2段階引き下げ、Moody'sもB1を複数段階引き下げると言い、FitchもBB+を格下げする見込みである。だれもギリシャに資金を貸したがらなくなっている。貸し倒れになることが見え見えだからである。また、ギリシャがユーロを離脱するという噂も流れている。

 問題は、2012年にギリシャが返済せねばならない270億ユーロの資金不足をどうするかということである。借金の返済には増税するか、緊縮財政をするか、あるいは借り換えをするかの3通りしかない。ギリシャは昨年EU/IMFから1100億ユーロの支援枠を取り付け、既に530億ユーロを使い果たしている。このまま行けば来年半ばにこのファイナンス資金を使い尽くすことになる。ギリシャがユーロを離脱すれば、ドラクマは半値の価値になるという。ユーロ建てで借金しているので、返済はドラクマ建てでは倍になるということだ。従って、ユーロ離脱は今さら可能な話ではない。こうした借金大国が緊縮財政に反対して国民が憤っている姿を見ると、不条理という言葉しか浮かばない。おそらく、借金は踏み倒されることになるだろう。つまりデフォルトかリスケジュールである。それは既に時間の問題となっている。

 そうした中で貸し手側の中心人物IMFのトップ、ストロスカーン専務理事が性的暴行容疑で逮捕された。フランスの次期大統領最有力候補であり、嵌められたという説もある。しかし、IMFは混乱し8月に辞める予定だった元JPモルガン幹部のジョン・リプスキー筆頭副専務理事を充てると公表している。IMFの権威も失墜した。
 
 こうしたことからユーロ安となっている。ユーロドルは1月からずっとユーロ高ドル安となっていたが、5月4日からはユーロは急落し、5月4日の1.494から1.414まで下落している。ユーロ安=ドル高=金安という図式となっているが、恐らく金とユーロの連関は昨年のように崩れるだろう。つまりドル高でも金高になると思われる。6月にかけて金は強くなると思う。

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