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大豆の上昇はそろそろ頭打ちか

  • 2010-04-27 (Tue)13:35
  • 大場良博
  • 大豆
21日、シカゴ大豆5月限は10ドルの節目を回復した。4月に入り、米国中西部ではトウモロコシの作付けが始まっているものの、大豆の場合はまだ実際に始まっているわけではないため、どうしても材料難から他の要因に振り回される値動きになりやすい。現在は、
中国の買い付けなど旧穀を中心とした需給の強さが確認されている他、3月31日に発表された四半期在庫が例年よりも少なかったことなどが下支えの材料になっているようだ。

米国農務省の報告によると、米国の第二四半期(3月1日時点)の大豆在庫は12億7,000万6,000ブッシェルと、前年を2.4%下回る水準であった。昨年12月1日時点では、前年を2.8%上回っていた。前期からの取り崩しは10億6,854万4,000ブッシェルと、輸出や国内圧搾需要の好調さなどを背景に前年同期を9.8%上回った。
一方、中国税関総局が21日に発表した輸出入詳細によると、3月の大豆輸入は前年同月比3.86%増の400万8,672トンだった。3月としては過去最高である。1〜3月の総計は前年同期を8.73%上回る1,103万5,942トン。

しかし、中長期的な見通しは依然として弱い。特に輸出需要に関しては、今後南米産の大量供給に押され伸び悩むことが予想される。また、2010-11年度は米国産大豆の作付けが過去最高と予想されているだけに、実際に作付けが始まれば、再び軟調に転じる可能性も考えられる。
なお、3月31日に米国農務省から発表された作付意向面積は前年度比0.8%増の7,809万8,000エーカーと予想されている。既に始まっているトウモロコシの好調さを見る限り、大豆も順調に進む可能性が高い。天気予報では目先冷房も暖房も必要としない、穏やかな気候が続くと予想されている。

世界第二位の大豆生産国であるブラジルの収穫も順調に進んでいる。同国の農業コンサルタントのセレレスによると、2009-10年度の国内大豆収穫が23日時点で94%終了したという。前年同期の89%を大きく上回っている。地域別では、1位のマトグロッソ州がほぼ100%、2位のパラナ州の収穫が99%、3位のリオグランデドスルが90%終了した。
なお、セレレスによると、16日時点で2009-10年度大豆の45%が販売済みになったという。前年同期の52%や過去5年平均の58%に比べると低いものの、輸出が滞っているわけではない。また、いつまでも倉庫に保管しておくわけにはいかないため、いずれ売りに出てくることが予想される。この圧力次第では、シカゴ相場は9ドルの節目を大きく割り込む可能性が考えられる。

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