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秋の展開は?

シカゴトウモロコシ市場は8月17日の311.5セントを底値に下げ止まりの動きを見せている。産地での成熟ペースの遅れが再確認される一方で、今後の天候次第では単収(1エーカー当たりの収量)の向上余地が十分残されていることから、様子見状態となっているようだ。
8月前半には7月までの低温パターンがいったん後退し、生育ペースの遅れを取り戻す絶好の機会との期待が高まっていた。しかし、後半に入ると再び低温パターンが復活。先週末には気温がさらに低下し、例年を15〜20度も下回ることが予測されている。目先、主要産地が早霜に見舞われるとの見通しは出されていないものの、市場では警戒する向きが多い。

例年、早霜を警戒するのは9月の第1月曜日にあたるレーバーデー(労働感謝の日)以降であるが、今年は生育遅れから例年以上に警戒し始めている。特に、コーンベルト北部に位置するミネソタ州の動向が注目されている。同州のトウモロコシの進捗率は1990年以降で最も遅い。

一方、21日に発表されたプロファーマー社のクロップツアーの最終報告によると、2009-10年度のトウモロコシ生産量は128億700万ブッシェル、単収は160.1ブッシェルと推定されている。8月12日の米国農務省の需給報告では、2009-10年度の生産量は127億6,100万ブッシェル、単収は159.5ブッシェルと予想されていた。コーンベルト北部で一部生育遅れが出ているが、大半は生産ステージがデント(トウモロコシの粒の中のデンプンが固まり始める段階)に入っており、早霜の影響は軽微にとどまると見られている。

なお、月次の予想推移を見ると、米国農務省の8月時点の予想単収は159.5ブッシェルと過去最高だった。ちなみに、単収が8月から9月にかけて上方修正された回数は過去5年のうち4回となっている。9月には、インフォーマやFCストーンなどの民間調査会社が相次いで単収の上方修正に踏み切るものと思われる。

また、これから9月初めにかけては、新穀の収穫に備えて倉庫に空きスペースを作るため、農家が旧穀の整理売りを出してくることが考えられる。そのままハーベストプレッシャーにつながって行く可能性もあるだろう。当面は弱気な値動きが続くものと思われる。

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