- 2014-07-08 (Tue)10:16
- 近藤雅世
- 白金
IMPALA社で再びストライキ発生
世界第二位の南アフリカのプラチナ鉱山Impala Platinum Holdings Ltd.では、7月4日そのMarula鉱山で、2,000人の鉱山労働者がストライキに入ったと述べている。5ヶ月に及ぶストライキが6月24日に解決して2週間もたたないうちに再びストライキが生じている。Limpopo地方にある同社のMarula鉱山では年間70,000オンス〜80,000オンス(2.1トン〜2.5トン)のプラチナを生産している。ここの労働者は主にThe National Union of Mineworkers(NUM)に属しており、Association of Mineworkers and Construction Union, (AMCU)が同社とAnglo American Platinum Ltd.及びLonmin Plc.の7万人の労働者を巻き込んで5ヶ月にわたって行ったストライキの時に、同鉱山は操業していた。NUMは昨年2年間の賃金交渉を妥結していた。まだ組合側からは要求がだされていないが、AMCUの妥結内容並みに賃上げすることが目的ではないかと推測される。
パラジウム価格は高い
7月第1週の貴金属価格は上昇している。しかし、金や銀の上昇は小さく、プラチナやパラジウムの上昇は大きい。中でもパラジウムの上昇は最も大きくなっている。7月第1週の金価格は0.26%上昇し、銀は0.91%上昇した。しかし、プラチナは1.63%、パラジウムは2.65%上昇している。
7月4日までの価格を一年前から比較すると、金は9.46%上昇し、銀は8.74%上昇しているのに対し、プラチナは9.41%、パラジウムは20.86%上昇している。
リースレート
5月末からのリースレートは、プラチナは6ヶ月物や1年物のリースレートが5月末に上昇したが、6月中旬から再び少し下がっているが、パラジウムは5月末から上がりっぱなしである。まだ驚くほど高くはなっていないが、現物の需給が徐々に締まってきていることを示しているものと思われる。
パラジウムの鉱山在庫
上記の需給は、消費側の手持ち在庫が減っているという話であるが、生産者側のパラジウムの在庫は統計上も減少している。もともとロシアからの供給にはスイスに保管されていた旧ソ連邦時代の在庫からの販売が、2007年頃には3分の1を占め46.3トンもあった。その後スイスの在庫はどんどん減少し、2013トンにはわずか3.1トンになっている。2013年、ロシアの供給が世界の42%を占めているが、南アの割合も増加しており、37%になっている。これは、南アの生産量が増えたわけではなく、南アもロシアも生産量は横ばいで、ロシアの在庫からの供給がどんどん少なくなり、おそらく今年はゼロに近いためであろう。
今後プラチナの需給はタイトになると思われるが、それ以上にパラジウムの需給はより一層タイトになるだろう。
世界第二位の南アフリカのプラチナ鉱山Impala Platinum Holdings Ltd.では、7月4日そのMarula鉱山で、2,000人の鉱山労働者がストライキに入ったと述べている。5ヶ月に及ぶストライキが6月24日に解決して2週間もたたないうちに再びストライキが生じている。Limpopo地方にある同社のMarula鉱山では年間70,000オンス〜80,000オンス(2.1トン〜2.5トン)のプラチナを生産している。ここの労働者は主にThe National Union of Mineworkers(NUM)に属しており、Association of Mineworkers and Construction Union, (AMCU)が同社とAnglo American Platinum Ltd.及びLonmin Plc.の7万人の労働者を巻き込んで5ヶ月にわたって行ったストライキの時に、同鉱山は操業していた。NUMは昨年2年間の賃金交渉を妥結していた。まだ組合側からは要求がだされていないが、AMCUの妥結内容並みに賃上げすることが目的ではないかと推測される。
パラジウム価格は高い
7月第1週の貴金属価格は上昇している。しかし、金や銀の上昇は小さく、プラチナやパラジウムの上昇は大きい。中でもパラジウムの上昇は最も大きくなっている。7月第1週の金価格は0.26%上昇し、銀は0.91%上昇した。しかし、プラチナは1.63%、パラジウムは2.65%上昇している。
7月4日までの価格を一年前から比較すると、金は9.46%上昇し、銀は8.74%上昇しているのに対し、プラチナは9.41%、パラジウムは20.86%上昇している。
リースレート
5月末からのリースレートは、プラチナは6ヶ月物や1年物のリースレートが5月末に上昇したが、6月中旬から再び少し下がっているが、パラジウムは5月末から上がりっぱなしである。まだ驚くほど高くはなっていないが、現物の需給が徐々に締まってきていることを示しているものと思われる。
パラジウムの鉱山在庫
上記の需給は、消費側の手持ち在庫が減っているという話であるが、生産者側のパラジウムの在庫は統計上も減少している。もともとロシアからの供給にはスイスに保管されていた旧ソ連邦時代の在庫からの販売が、2007年頃には3分の1を占め46.3トンもあった。その後スイスの在庫はどんどん減少し、2013トンにはわずか3.1トンになっている。2013年、ロシアの供給が世界の42%を占めているが、南アの割合も増加しており、37%になっている。これは、南アの生産量が増えたわけではなく、南アもロシアも生産量は横ばいで、ロシアの在庫からの供給がどんどん少なくなり、おそらく今年はゼロに近いためであろう。
今後プラチナの需給はタイトになると思われるが、それ以上にパラジウムの需給はより一層タイトになるだろう。