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量的金融緩和縮小による市場変動のメカニズム

今の焦点は、9月17日〜18日にかけて開催される米国連邦準備制度理事会において量的金融緩和第3弾の縮小が行われるかどうかであろう。ブルーンバーグによるアンケート調査では、48人のアナリストのうち65%が9月に量的金融緩和の縮小が行われるとし、また日本経済新聞は元FRB理事のネイサン・シーツ氏の談話としてFRBは、9月から量的緩和縮小を行い、毎月の資産購入額を850億ドルから600億ドルに減らし、その後3カ月ごとに200億ドルずつ減らすだろうという見通しを述べている。

なぜ量的金融緩和がそれほど重大なことなのであろうか。6月のFOMCの後でバーナンキ議長が縮小見通しを述べた途端に、新興諸国の株価が急落し、新興諸国通貨が安くなっている。中国では一日で金利が急騰したこともあった。

その仕組みは、量的金融緩和と共に安いドル資金を借り入れて新興諸国の株式やより金利の債券、あるいは不動産に投資をしていた資金が、量的金融緩和の縮小・終結懸念によりドル金利が上昇し、借入を返済するために海外の投資を引き上げるという動きが加速したためである。全世界からドル資金が米国に還流するという、いわゆるドルキャリートレードの巻き戻しというものだ。

量的金融緩和の縮小がなぜ金利を押し上げるのかといえば、債券市場でFRBという大口の買い手がいなくなることにより、債券価格が下落し金利が上がるというメカニズムと、もう一つは、新興諸国から資金が米国に引き上げられることにより、新興諸国通貨が売られるため、新興諸国通貨が安くなってしまう。日本のような経済大国は円安になってもそれほどの影響は無いが、以前ロシアや韓国で生じた通貨危機は国内に大きな不況をもたらした。発展途上国では、為替は安定している方が良いため、政府当局はドルを売って自国通貨を買うことにより自国通貨が安くなることを防衛することとなる。その資金は外貨準備を使って行われるが、その外貨準備とは米国債であることが多いので、結果として米国債売りとなり、それは米国債価格の値下がりと金利の上昇を産む。すでに10年物米国債の利回りは昨年の今頃は1.6%台だったものが、8月22日2.892%まで上昇しており、3%を目前にしている。

おそらく金融緩和の縮小が9月18日に行われた場合、米国を始め先進国も含め株式相場は下落し、同時に金や商品価格も下落することになるだろう。また、18日の様子を見ながら市場はそれ以前にそうした兆候を見せ始めるものと思われる。
兆候の最大のポイントは9月6日金曜日の8月の米国労働指標の発表である。先月の失業率は7.4%、非農業就労者人口増減は16万2千人増、仮に9月6日の発表で、これより良い数字が出れば縮小があり得るというシナリオおなり株価や商品価格は下落し、これより悪い数字であれば、次回まで持越しという感触となるだろう。

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