- 2011-10-27 (Thu)16:53
- 近藤雅世
- その他
Wall Street Journalによれば、サルコジ大統領は、26日の欧州首脳会議を終え
て記者会見を行い、銀行と厳しい交渉の末、欧州の銀行はギリシャ債務の50%を
自発的に切り捨てることを合意し、EFSF(欧州金融安定化基金)を1兆ユーロに
増額することを決議したことを明らかにした。その結果スペインやイタリアなど
の国が発行する8000億ユーロ〜1兆3000億ユーロの債券を保証することができる
ようになるという。欧州銀行監督機構(EBA)によれば6月末時点の暫定値として
総額で1064億ユーロ(約11兆円)の資本増強が必要になると発表。
これで一件落着のように見える。これまでのネックは欧州金融機関が50%の債務
負担に不服を述べ、自発的にできないのではないかという懸念があり、ギリシャ
の無秩序なデフォルトが生じる可能性があった。こうした危機は無くなり、また、
債務切り捨てをする銀行に対しては、まず自発的に、次いで国家の資金を入れて、
最後にはEFSFが資金を出すことで、自己資本比率が9%を保つように資本増強が
行われる。
さて、この次に来るのは、自己資本比率が9%になるためには、総資本を圧縮す
る動きが出る。銀行の場合、それは貸し出し枠の減少ということになる。つまり、
リスクのある貸出先からは返済を促し、新たな借り手に対する融資は縮小すると
いう、いわゆる貸し渋り、貸しはがしの動きである。このところファンドの成績
が振るわない。そのため、金融機関系のファンドは借入を絞られてレバレッジを
縮小せざるを得なくなるだろう。こうした動きは、これまでの取組高を減らす動
きとなるかもしれない。まだ大量に買いがある金や穀物は売られる可能性がある。
今直ぐにそうした動きとなるかどうかわからないが、欧州の銀行系の資金は絞ら
れることは間違いないだろう。
商品先物取引においては、売りも買いも同様な投資手段であるので、価格が上が
ることを期待するばかりではなく、こうした下げ局面でも利益化できる。最近の
ミセスワタナベはドルを売って円を買っているので円高で儲けているという。商
品も売ってもうけても良いのではないだろうか。
て記者会見を行い、銀行と厳しい交渉の末、欧州の銀行はギリシャ債務の50%を
自発的に切り捨てることを合意し、EFSF(欧州金融安定化基金)を1兆ユーロに
増額することを決議したことを明らかにした。その結果スペインやイタリアなど
の国が発行する8000億ユーロ〜1兆3000億ユーロの債券を保証することができる
ようになるという。欧州銀行監督機構(EBA)によれば6月末時点の暫定値として
総額で1064億ユーロ(約11兆円)の資本増強が必要になると発表。
これで一件落着のように見える。これまでのネックは欧州金融機関が50%の債務
負担に不服を述べ、自発的にできないのではないかという懸念があり、ギリシャ
の無秩序なデフォルトが生じる可能性があった。こうした危機は無くなり、また、
債務切り捨てをする銀行に対しては、まず自発的に、次いで国家の資金を入れて、
最後にはEFSFが資金を出すことで、自己資本比率が9%を保つように資本増強が
行われる。
さて、この次に来るのは、自己資本比率が9%になるためには、総資本を圧縮す
る動きが出る。銀行の場合、それは貸し出し枠の減少ということになる。つまり、
リスクのある貸出先からは返済を促し、新たな借り手に対する融資は縮小すると
いう、いわゆる貸し渋り、貸しはがしの動きである。このところファンドの成績
が振るわない。そのため、金融機関系のファンドは借入を絞られてレバレッジを
縮小せざるを得なくなるだろう。こうした動きは、これまでの取組高を減らす動
きとなるかもしれない。まだ大量に買いがある金や穀物は売られる可能性がある。
今直ぐにそうした動きとなるかどうかわからないが、欧州の銀行系の資金は絞ら
れることは間違いないだろう。
商品先物取引においては、売りも買いも同様な投資手段であるので、価格が上が
ることを期待するばかりではなく、こうした下げ局面でも利益化できる。最近の
ミセスワタナベはドルを売って円を買っているので円高で儲けているという。商
品も売ってもうけても良いのではないだろうか。
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