- 2011-09-22 (Thu)21:01
- 近藤雅世
- 経済動向
米国連邦準備制度理事会(FRB)の公開市場委員会(FOMC)のステートメントが
今朝ほど発表された。オペレーションツイストと呼ばれる短期国債売りの長期国
債買いを4000億ドル(約30兆規模で来年6月末まで行うという。償還期限3年以下
の国債を同額売却し、6〜30年物国債を購入するという、言ってみれば量的緩和
第2.5弾である。このため、米国債長期金利は1.856%と過去60年で再低の金利水
準を付けた。しかし、米国株価はSP500インデックスが3%下落、NY株価は前日比
▲283.82ドルと失望売りとなった。長期金利の低下は雇用創出や住宅市場の活性
化にはつながらないのではないかとの懐疑的な見方であろう。3名のタカ派委員
が反対票を投じたことや、銀行がFRBに預ける金利の引き下げが見送られたこと
などが政策が弱いと感じられたのであろう。円は、短期債の売却を受けた短期ド
ル金利の下げ渋り観測からドル買いとなり、少し円安に振れたが、9月中間期末
に向けたレパトリエーション(日本企業による外貨資産売りの円買い圧力)や東
京株式市場の下落を受けたドル売り圧力と、オペレーションツイストを受けたド
ル買い圧力の攻防が予想される。
ギリシャで再びデモが激化しており、ギリシャ政府がEUやIMFと公務員の削減や
増税を約束しても、それが絵に描いた餅に終わる可能性がある。IMFによれば、
EUの銀行が2000億ユーロ(約21兆円)の損失を抱えている可能性があるとレポー
トした。金額はともかく、巨額の不良債券を抱えていることであろう。米国でも
米金融大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)とウェルズ・ファーゴの長期債
務格付けを引き下げるとともに、シティグループの短期債務格付けを引き下げる
と発表した。欧米の金融機関が痛んでいる。それは金価格が再び上昇する兆しと
なるだろう。
一方穀物価格は下落している。茅野先生は、USDAの需給データをまともに受け取
って、穀物価格が上昇したので、需要は減少すると見られている。しかし、小生
は、食料価格はそう簡単に需要が減るものではないと思っている。価格が上がれ
ば食べなくなるかと言えばそんなことは無いだろう。飼料の代替として考えられ
るのは、小麦であるが、コーンと大豆の不作を補う程豊作ではない。小生は、
USDAの需給データの方が恣意的な感じがすると思っている。つまり、供給が減少
しているのは、間違いない事実であるが、その供給量に見合うだけの需要は減少
せねばかずが合わないという計算だ。逆に言えば、昨年並みの需要であれば、来
年の夏にかけてコーンと大豆の在庫は枯渇し、来年9月以降の新穀が出回る前は
かなりひどい在庫の取り合いになるのではないかと思っているが、間違いであろ
うか。
今朝ほど発表された。オペレーションツイストと呼ばれる短期国債売りの長期国
債買いを4000億ドル(約30兆規模で来年6月末まで行うという。償還期限3年以下
の国債を同額売却し、6〜30年物国債を購入するという、言ってみれば量的緩和
第2.5弾である。このため、米国債長期金利は1.856%と過去60年で再低の金利水
準を付けた。しかし、米国株価はSP500インデックスが3%下落、NY株価は前日比
▲283.82ドルと失望売りとなった。長期金利の低下は雇用創出や住宅市場の活性
化にはつながらないのではないかとの懐疑的な見方であろう。3名のタカ派委員
が反対票を投じたことや、銀行がFRBに預ける金利の引き下げが見送られたこと
などが政策が弱いと感じられたのであろう。円は、短期債の売却を受けた短期ド
ル金利の下げ渋り観測からドル買いとなり、少し円安に振れたが、9月中間期末
に向けたレパトリエーション(日本企業による外貨資産売りの円買い圧力)や東
京株式市場の下落を受けたドル売り圧力と、オペレーションツイストを受けたド
ル買い圧力の攻防が予想される。
ギリシャで再びデモが激化しており、ギリシャ政府がEUやIMFと公務員の削減や
増税を約束しても、それが絵に描いた餅に終わる可能性がある。IMFによれば、
EUの銀行が2000億ユーロ(約21兆円)の損失を抱えている可能性があるとレポー
トした。金額はともかく、巨額の不良債券を抱えていることであろう。米国でも
米金融大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)とウェルズ・ファーゴの長期債
務格付けを引き下げるとともに、シティグループの短期債務格付けを引き下げる
と発表した。欧米の金融機関が痛んでいる。それは金価格が再び上昇する兆しと
なるだろう。
一方穀物価格は下落している。茅野先生は、USDAの需給データをまともに受け取
って、穀物価格が上昇したので、需要は減少すると見られている。しかし、小生
は、食料価格はそう簡単に需要が減るものではないと思っている。価格が上がれ
ば食べなくなるかと言えばそんなことは無いだろう。飼料の代替として考えられ
るのは、小麦であるが、コーンと大豆の不作を補う程豊作ではない。小生は、
USDAの需給データの方が恣意的な感じがすると思っている。つまり、供給が減少
しているのは、間違いない事実であるが、その供給量に見合うだけの需要は減少
せねばかずが合わないという計算だ。逆に言えば、昨年並みの需要であれば、来
年の夏にかけてコーンと大豆の在庫は枯渇し、来年9月以降の新穀が出回る前は
かなりひどい在庫の取り合いになるのではないかと思っているが、間違いであろ
うか。
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