- 2011-04-25 (Mon)17:15
- 近藤雅世
- 金
NY金価格5月限は25日月曜日も時間外取引で1518ドルを付け、史上最高値を更新している。欧州がソブリンリスクで揺れ、原油価格で潤った中東が政変で揺れ、景気回復基調にあった米国が、S&Pによる格下げで財政赤字を強調されてドル安になり、金融不安では痛手を被らなかった日本は震災と原発にやられ、中国はインフレで景気に警戒警報が出ている。そんな中で、金は最後のよりどころとして買われている。米国第二位のアカデミーファンドテキサス大学の運用部では、金を購入するのは通貨に対するヘッジだと述べている。豪州ドルは米ドルに対して29年ぶりの高値を付けている。ギリシャは2年物金利が20%を超え、いよいよ債務再編(デフォルトかリスケジュール)になるのではないかと市場は見ている。こうした中で金価格は強含みであり、2カ月以内に1615ドルの声も上がっている。一方で、上がり過ぎだとの声も聞こえ、26〜27日の米FOMCでQE2が6月で終わり、利上げの足音が聞こえるとドル高、金安になるという人もいる。かなり高い水準であることは間違いない。
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