- 2011-02-28 (Mon)17:15
- 近藤雅世
- 金
1989年の東欧の崩壊は、6月18日のポーランドと、10月23日のハンガリーにおける非共産党国家の成立に始まり、11月9日のベルリンの壁崩壊、11月17日のチェコスロバキアのビロード革命を経て、12月25日のルーマニアのチャウセスク政権の崩壊までわずか半年の間に将棋倒しのようにポーランド、ハンガリー、東ドイツ、チェコスロバキア、ルーマニアの政権が倒れた。民衆の怒りが溜まっていると、連鎖するようだ。今後北朝鮮や中国でもその動きが先鋭化すれば、世界的な一大革命となる可能性がある。野村証券は、リビアとアルジェリアからの石油が止まれば原油価格は220ドルになると述べている。確かにリビアだけなら大したことはなく、サウジアラビアが代替すると先週述べて原油生産量を増産すると宣言している。2009年の石油生産量が18位のリビアに加え、15位のアルジェリアも含めると、346万バレルにもなり、サウジアラビアの生産量の971万バレルの3分の1を超える。またそのサウジアラビアでも足元のバーレーンで死者を出すほどの暴動騒ぎとなっており、反乱の嵐がどこまで先鋭化するか予断を許さない。今のところ、アルジェリアの原油生産は止まっていないが、今後各国の暴動が激しさを増せば、可能性としてはあり得る。事態は混とんとしており、一寸先が見通せない政治情勢なので、原油価格も金価格も、少なくとも下がるとは思えない。
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