- 2010-10-04 (Mon)16:03
- 近藤雅世
- 金
10月1日のNY金価格は前日比8.2ドル高の1317.80ドルで引けた。7月28日1155.6ドルから上がり始め、46営業日中13営業日しか下落していない。つまり71%の日が上昇している。これだけ上がり続けると、少し怖いような気がする。ファンドの建て玉も8週連続して増加し、ネット買い残高は31万枚を超えた。2009年に30万5千枚という残高が2週間あったが、9月28日は、少なくとも2005年以来最大のネット買い残を記録した。(オプションを含む)不思議なのは、米国の株式は9月、過去71年で最大の上昇を記録していることだ。ダウ工業株30種平均は9月約8%上昇し、9月としては1939年以来の最大の上げ幅となり、2001年4月以来最大の月間上昇率を記録した。第3四半期の株価の上昇幅は今年最大となり、年初来でもプラスとなった。日本株を見ているとそれほど好調な感じを持てないが、米国株式市場は上昇機運にある。しかし、株の出来高は第2四半期を25%下回り、過去3カ月間の一日平均出来高は71億株で昨年一年間の1日平均88億株を大幅に下回っている。ファンドマネージャーの業界団体は4月末以降投資家は国内株式投資信託から694億ドル資金を引き揚げたというお。逆に、米国証券業金融市場協会によれば、米財務省証券売買量は前年比26%増加し、債券ファンドに流入した資金は1230億ドルで、国債の売買量は過去10年間で2倍以上になっているという。それだけ、リスクマネーが安全資産に向かっているようだ。金価格は、そうした資金の動きに沿ったものと言えるだろう。
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