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アラビカコーヒーは上がっているが、根拠は乏しい

6月9日、突然ロンドンのロブスタコーヒーが7ヵ月ぶりの高値に上昇した。その後、6月11日までに1560ドルまで、219ドル16%上昇した。チャートでみると棒上げである。これに影響を受けてNYアラビカコーヒーも6月8日の133.55セントから6月18日には2160.25セントまで上昇した。(つづく)
しかし、これらの上昇には確たる根拠はない。ロイターによるとロブスタをショートしていたファンドがショートカバーの買いを入れたところ、他のファンドが追随買いをしたのだという。ロンドン市場では、7月限ト9月限のさやが開いたので、現物が足りないのだろうという見方もあったが、ロンドン市場のロブスタ在庫は22000トンで、通常の3万トン前後からみると少し少ないが、現物の受け渡しに困るほどではないという。またロブスタコーヒーの最大の供給国であるベトナムからの出荷が遅れているとも言われているが、単なる荷繰りの問題だといも言われている。NYアラビカコーヒーはロブスタの値上がりを見て上がったのであり、アラビカコーヒーそのものは、ブラジルの収穫が7割以上終わり、今年は大豊作だと言われている。

今後ブラジルで収穫された生豆が出回る次期に当たり、需給はどちらかというと緩むと思われる。一般的には、ブラジル国民がコーヒーを飲み始めてしまったため、世界のアラビカコーヒー生産量の4割を占めるブラジルは輸出余力が年々少なくなっている。一方で、中国もスターバックスが流行っており、日本と同じ価格で売られているという。それだけ高級コーヒーを飲む人口が開発途上国で着実に増加しているという背景はある。しかし、これほどの急騰を演じるほどの在庫不足はどこにも見当たらない。おそらく、ユーロやドル資産を持っていたファンドが、株価も上昇余地が小さく、金も高値になっているということで、マイナーな商品に資金の一部を移したのであろう。値上がったことを見て殺到すればこうしたファンドの餌食になる可能性がある。無理に売りに回ってもいずれは下がるとは思われるが、力ずくでは負けてします。触らぬ神にたたりなしかもしれない。

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