- 2010-06-21 (Mon)17:02
- 近藤雅世
- 金
先週金曜日NY金価格8月限は前日比9.5ドルUPの1258.30ドルと史上最高値を更新した。その後、NY金価格は、横ばいとなっている。金価格が上昇する要因は、欧州の金融不安や米国の金融不安、あるいは、インフレ懸念といったところであるが、ハンガリーの問題はそれほど騒がれずに終わっており、ギリシャもカツェリ経済・競争力・海運相は19日、政府の国内投資を促進する取り組みが実現すれば、低迷する同国の経済成長率が来年プラスに転じるとの見通しを示した。すでに欧州経済危機はのど元を通り過ぎており、さほどの不安感はなくなっている。米国の失業保険申請者数が予想より多かったとはいっても、個人消費はそれほど落ち込んでおらず、回復傾向にあるとみてよいだろう。インフレはインド以外の国ではそれほど話題になるような物価上昇は起きていない。こうしてみると、金だ金だと言うほどの要因は少ないように思える。18日公表の15日までのファンドのネット買い残は、26万5983枚とこれまえの最高の28万626枚(09年10月13日)に迫る多さとなっている。これは買われ過ぎの兆候ではないだろうか? 金価格は短期的には天井に近いと思う。
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