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トウモロコシ相場は横ばい維持がせいぜいか

シカゴトウモロコシ相場は4月上旬以降、米国コーンベルト地帯で記録的なスピードで作付け作業が進められていることを受け、上値の重い推移が続いている。ただ一方では、中国の米国産トウモロコシに対する買い付け期待が相場の主な下支え要因となっており、ポジションを仕掛け難い状況となっている。

米国農務省が5月3日に発表したクロップ・プログレスによると、
トウモロコシの作付け進捗率(2日現在)は前週比18ポイント上昇の68%であった。過去5年平均の40%を上回っている。また、発芽率(2日現在)も前週比12ポイント上昇の19%と、過去5年平均の9%を上回っている。今年は例年よりも早く作付け作業が始まっている上に、年々、高い単収(1エーカーあたりの収量)が期待できる遺伝子組換え種子の利用率が向上していることから、このまま順調に生育が進むとすれば、かなりの生産量になることが考えられる。なお、過去最高の作付けが行われた時(2007-08年度)の遺伝子組換え種子の利用率は全体の73%、過去最高の豊作を記録した前年度は85%だった。
既に、米国穀物調査会社のインフォーマ・エコノミクスは4月22日の農業関係の会合で、2010-11年度の生産高は過去最大だった前年度の131億3,000万ブッシェルを若干上回るとの予想を発表している。

一方、中国の米国産トウモロコシに対する買い付け期待が相場の主な下支え要因となっている。米国農務省は28日、中国が11万5,000トンの米国産トウモロコシを買い付けたと発表。翌29日には、USグレイン・カウンシルが中国による25万〜30万トンの買い付けを発表した。中国は基本的に輸出国である上、食料政策の一環としてトウモロコシの自給自足を目指しており、米トウモロコシのまとまった輸入は1995-96年以降、実質的に途絶えていた。

中国の大規模買い付けがシカゴ相場にかなりのインパクトを与えていることは確かである。ただ、ポイントは中国が引き続き米国からトウモロコシを買い付けるかどうかだ。再び買い付ければ、本格的な天候相場を前に、再び上昇基調になる可能性もある。しかし、2009-10年度の中国の在庫率は30.6%もあり、需給が逼迫しているという状況ではない。また、今年は世界第二位の輸出国であるアルゼンチンの生産高が前年から40%もアップすることが予想されている上、ブラジルも過去2番目の豊作になると予想されている。いずれ安価な南米産が出回ってくることを考えれば、米国産にこだわる必要はない。いずれ材料視されなくなるものと思われる。

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