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アラビカの調整安はいつまで続くのか?

他の銘柄同様、ICEコーヒー相場も調整安を余儀なくされている。今年に入り、中国の金融引き締めへの警戒感から新興国通貨が売られ、世界最大のコーヒー輸出国であるブラジルの通貨・レアルも昨年10月以来の水準にまで急落するという展開となったことが背景にある。このレアル安に伴い輸出が促進されるとの思惑がコーヒー相場の圧迫要因になっている。

また、オバマ米大統領が新たに打ち出した金融規制案も重しになっている。米国商品先物取引委員会(CFTC)が先週金曜日に発表した建玉報告によると、ネットは27,877枚と依然として高水準にあるが、今後、投機資金がリスク資産から安全資産にシフトする可能性がある。

しかし、コーヒー自体の需給は依然としてタイトなままである。米国農務省の報告によると、
最大の輸出国であるブラジルの在庫率は統計開始以来最低の5.1%にまで落ち込んでいる。一方で、ブラジルコーヒー産業協会(ABIC)の報告によると、同国のコーヒー消費量は2,010年には1940万袋に、2012年には2,100万袋と世界トップになると予想されており、輸出余力の低下につながる恐れがある。なお、インターコンチネンタル取引所(ICE)の認証コーヒー在庫は2008年10月24日以降減少の一途を辿っており、2010年1月29日時点では293万2,593袋(前年同月比31.18%減)となっている。在庫が300万袋を下回ったのは03年2月以来である。

2010-11年度産は豊作に当たるため、生産量は4,588万9,000〜4,865万8,000袋(前年比16.26〜23.28%増)と過去最高水準を達成することが予想されており、在庫の回復が期待されている。しかし、ブラジルの一部の産地では異例の多雨の影響により不規則な形で発育してきており、品質劣化が確認されているという。今度の天候次第では生産量が下方修正されることが予想される。

短期的にはテクニカル面の弱さや通貨要因といった外部環境の悪化を嫌気した売りが優勢になりそうだが、需給的には不安な要素が揃っているだけに、安易な売りは危険かと思われる。中米諸国の減産、新興国を中心とした堅調な消費の伸びにより、今年度の需給がかなり逼迫しているのは間違いないだろう。在庫も生産国、消費国共に取り崩しが進む可能性が高く、焙煎業者などの実需筋からの買いは、今後も大きな下支えとなりそうだ。

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