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コーヒー相場は季節要因を意識した展開に

NYコーヒー相場は4月5日の139.85セントを高値に下落に転じている。

過去9年間を振り返って見ると、コーヒー相場は表作・裏作にかかわらず、
4月上旬〜8月にかけて、横ばい若しくは下落基調となる傾向がある。世界最大の生産国であるブラジルの収穫期が6〜9月に集中しており、一時的に在庫に余裕が出来ることや、需要が集中している北半球の先進国が一斉に不需要期となることが背景ある。

また今年の場合、これから収穫されるブラジル産が記録的な水準まで増加すると予想されていることも懸念材料だ。ブラジル農業顧問サフラスによると、2010-11年度の国内コーヒー生産量は5,160万5,420万袋になると見込まれている。前年比では19.4%〜25.5%増である。仮に天候に問題が生じなければ、NYコーヒー相場は例年と同じように8月末まで上値の重い展開になる可能性がある。

ただ、新興諸国の需要拡大を背景に、慢性的な需給逼迫状態が続いている。例えブラジルの豊作が確定したとしても、在庫緩和にはつながらない可能性が高い。ブラジル・コーヒー工業会(ABIC)の報告によると、2009-10年の国民一人当たり焙煎コーヒー消費量は4.65kgであったが、今後、一人当たり年間5杯分ずつ増えた場合、2010-11年には記録が史上最高に更新される見込みだ(過去の最高記録は45年前の4.72kg)。

世界第3位の輸出国であるコロンビアも、老木植え替え作業により減産が行われていることから、当面同国の輸出が期待できない状況にある。コロンビア国立コーヒー生産者連合会によると、2009年の同国コーヒー生産量は約780万袋(1袋=60kg)と、30年ぶりの低水準となった。前年比では31.6%減である。同連合会によると、2010年上半期の生産目標は500万袋程度とされており、4月は100万袋前後に達すると予想されている。同国では3月下旬から4月中旬にかけて2009-10年度2回目の収穫(サブクロップ)が予定されているためだ。しかし、悪天候による影響のほか、作付け転換のため一部農地で生産が休止した影響で不調が続いている。現実的に考えれば、500万袋を達成させることは難しいだろう。コロンビア産の高品質豆の品薄感は当面続くものと思われる。

短−中期的には季節要因に上値を抑えられることが予想されるため、押し目買いはしばらく見送った方が良さそうだ。ただ、上記のことを考慮すると、NYコーヒー相場の価格は、収穫期に一時的に値動きが鈍くなったとしても、大幅に下落するまでには至らず、長期的には上昇傾向を維持するものと思われる。

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