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中国の国家備蓄戦略

  • 2009-07-13 (Mon)19:38
  • 大場良博
  • 大豆
先日、ワールド・ビジネス・サテライト(テレビ東京 23:00〜)の特集で、
中国が穀物の輸入量を増やしており、これが大豆価格の高騰につながっていると
述べられていました。

確かに、中国税関総局が毎月発表しているデータを見ると、
中国の大豆輸入量はほぼ一貫して右肩上がりに伸びています。
同局が6月22日に発表した確定データによると、
年初から5月までの累計輸入量は1,738万52トン(前年同期27.3%増)でした。
中国の国内需要そのものが堅調に増えていることもありますが、
不測の事態に備えて国家備蓄を増やしていることが背景にあるようです
ちなみに、中国は世界第4位の大豆生産国ですが、
政府は農家の最低賃金を保障するために、
国内市場でも積極的に大豆を買い付けています。

しかし、国家備蓄を増やしつつ国内の大豆価格を上昇させるというやり方は
当然のことながら限界があります。
実際、中国の輸入需要には陰りが見え始めており、
5月大豆輸入量は351万8,895トンと前月からは5.1%も減少しました。
中国財務部は既に6月22日に大豆、小麦及びコメの輸出税を
7月1日付で撤廃すると発表しており、余剰在庫の放出に向けて動き出しています。

なお、ドイツの油実専門誌「オイル・ワールド」も 7日付けの紙面で、
「国際市場で大豆の期近物が極めて高い価格にあるため、
これまで戦略理由から積み上げた 過去最大の在庫 について、
一部を取り崩すと決めたようだ」と指摘しています。

ちなみに、中国の月間輸入量は、例年9月頃にかけて大幅に減少する傾向があります。
国内の収穫に伴い、一時的に国内在庫の逼迫感が緩和されることが理由でしょう。
今年、世界最大の生産国である米国では過去最高の生産高が見込まれているだけに、
もし今年も同様の流れとなれば、秋口にかけて大豆の価格が
さらに押し下げられることになると思われます。

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