- 2012-03-28 (Wed)18:59
- 近藤雅世
- 大豆
欧州の債務問題が一段落し、中国やドイツの景気が少し陰りを見せ、FOMCはQE3
を行う気配は無い等、商品相場にとってはネタの少ない時期となっているが、唯
一需給がひっ迫して価格が上昇しており、これからも更に上昇が見込める商品が
大豆とトウモロコシである。
今週は30日に作付意向面積と四半期在庫が公表され、トウモロコシは、史上始ま
って以来の9470万エーカーという大きな作付面積になると予想されている。その
通りになっても既に織り込み済みであり、それ以下であれば、価格は上がると思
う。一方大豆は、作付面積は昨年の7500万エーカーの横ばいと予想されている。
こちらは予想通りなら強く、予想より多ければ価格は少し下がるかもしれない。
しかし、トウモロコシの場合、米国に代わるサプライソースは南米と南ア以外に、
欧州やウクライナがある。ところが、大豆の場合はブラジルとアルゼンチン以外
には大きな供給源は無い。その南米は今年の収穫は1月に干ばつとなったため、
昨年より1割程少ない見込みである。USDAは昨年米国の生産がニ年連続で落ち込
んだが、需要が減るから大丈夫という数字を並べている。3月の需給報告におけ
る米国からの輸出は前年比▲15.1%である。しかし、輸出検証高は昨年より1割
程少ないが、成約高は昨年をうま回ってきている。つまり、今後輸出されるもの
は昨年以上の数字になりそうである。どこにも昨年より少なくなる見込みは無い。
従ってUSDAは4月と5月の需給報告で需要見通しを修正してくるだろう。それは期
末在庫が9.1%からへたをすると0.2%にまで減る可能性を秘めている。もっとも
5月の需給報告の焦点は12/13年物に移り、また、今週発表の期末在庫がかなりあ
る場合は、価格が一時的に下落する可能性はあるが、いずれにせよ中長期的には
大豆価格はまだまだ上がると思う。
を行う気配は無い等、商品相場にとってはネタの少ない時期となっているが、唯
一需給がひっ迫して価格が上昇しており、これからも更に上昇が見込める商品が
大豆とトウモロコシである。
今週は30日に作付意向面積と四半期在庫が公表され、トウモロコシは、史上始ま
って以来の9470万エーカーという大きな作付面積になると予想されている。その
通りになっても既に織り込み済みであり、それ以下であれば、価格は上がると思
う。一方大豆は、作付面積は昨年の7500万エーカーの横ばいと予想されている。
こちらは予想通りなら強く、予想より多ければ価格は少し下がるかもしれない。
しかし、トウモロコシの場合、米国に代わるサプライソースは南米と南ア以外に、
欧州やウクライナがある。ところが、大豆の場合はブラジルとアルゼンチン以外
には大きな供給源は無い。その南米は今年の収穫は1月に干ばつとなったため、
昨年より1割程少ない見込みである。USDAは昨年米国の生産がニ年連続で落ち込
んだが、需要が減るから大丈夫という数字を並べている。3月の需給報告におけ
る米国からの輸出は前年比▲15.1%である。しかし、輸出検証高は昨年より1割
程少ないが、成約高は昨年をうま回ってきている。つまり、今後輸出されるもの
は昨年以上の数字になりそうである。どこにも昨年より少なくなる見込みは無い。
従ってUSDAは4月と5月の需給報告で需要見通しを修正してくるだろう。それは期
末在庫が9.1%からへたをすると0.2%にまで減る可能性を秘めている。もっとも
5月の需給報告の焦点は12/13年物に移り、また、今週発表の期末在庫がかなりあ
る場合は、価格が一時的に下落する可能性はあるが、いずれにせよ中長期的には
大豆価格はまだまだ上がると思う。
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