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原油枯渇説再び

  • 2009-08-05 (Wed)18:35
  • 近藤雅世
  • 原油
2009年8月3日付けの英インディペンデント紙に掲載されたインタビューで、国際エネルギー機関(IEA)主任エコノミスト、ファティ・ビロル氏は世界の主な油田の大半が生産ピークを過ぎたことから、深刻なエネルギー危機の恐れがあると語り、5年以内にそうした危機が起これば、景気回復が危ぶまれるとの考えを示した。同氏は、需要の急速な増加と供給の伸び悩みないし減少により、原油価格が上昇し、景気回復を妨げる恐れがあると警告した。また、課か濃く政府は石油が以前の予想より早く枯渇しつつあることを 認識していないようだと語った。世界生産はあと10年ほどでピークに達する公算が大きいが、これは大半の予想よりも少なくとも10年早いという。

大変唐突なニュースに驚かされた。これがOPECの高官やゴールドマンサックスのエコノミストが語ったのなら、ポジショントークと片付けることができるが、国際エネルギー機関のチーフエコノミストが語ったところに問題がある。

BPが6月に発行したStatistical Review of World Energy June 2009によれば、2008年末の原油の可採埋蔵量は42.1年(確認埋蔵量1兆2,580億バレル÷生産量299億バレル)である。それがファティ・ビロル氏によればあと10年も持たないという。過去20年間、原油確認埋蔵量は原油を大量に生産しているにもかかわらず横ばいだった。サウジアラビアは20年間702億バレル生産したのに、確認埋蔵量は91億バレル増加している。こうした数字を見ていると、確認埋蔵量とはいい加減な数字であるとの印象があるが、それが、逆にほんとの無いのにあるように見せかけているということであれば由々しき事態である。

あるいはこのエコノミスト氏が誰かにそそのかされてうそを言っているなら、いずれその反動は大きいであろう。いずれにせよ、うそとわかるまでは原油価格は上昇するように思われる。時あたかも景気回復ムードで、これも補助金が切れたらどうなるかなどと不安は残るが、当面は景気回復ムードで株価も上がるのであろう。それなら原油価格も上がるはずと思ってよい。ただ、その後に反動が来るかもしれない。

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