商品相場専門のアナリストが、独自の視点で最新の相場動向を分析! 先物投資で利益を上げるためのコツとファンダメンタルが学べます。株式、為替以外をポートフォリオに!と考えている投資家にもおすすめです。

Home > 原油 > ボラティリティーは高くない

ボラティリティーは高くない

  • 2016-02-17 (Wed)09:28
  • 近藤雅世
  • 原油
最近の東京原油価格はボラティリティーが高くなっているのではないかと思って調べてみたが、そんなことはなかった。詳しい表やグラフは今週末金曜日発行の週刊CXに書くつもりだが、数字的なことを述べておくと、東京原油価格の2016年1月の月中高値は29,440円、安値は28,800円で、その差は640円であった。これは極めて低い数値で、2004年5月に50円という高低差があるが、それ以来の低い変動幅であった。感覚的には日中に朝方のÑY市場を見て値上がっていればプロフィットテイクの売りが出て午前中に下がり、午後から再び上がるというような値動きになっているのではないかと感覚的に思っていたが、はっきりした数値で示せるわけではない。毎日の高低差の平均がかなり小さくなっているというのが数値的な事実である。例えば2014年10月原油価格の下落が始まった頃は月に12,180円と五桁の高低差があった。それが今年に入ってからは三桁に落ちている。

ちなみに東京金価格の今年1月の平均高低差は207円であり、おおよそ標準的な値差である。こちらもボラティリティーが高くなっているわけではなかった。昨年7月、8月、10月、11月は300円以上の値差だったので、それよりは100円ほど動きが沈静化しているという数値となっている。ずいぶん感覚とは違うものだと思った。

 NY市場が休みの間に原油価格はサウジアラビア、カタール、ベネズエラ、ロシアが会合を開き、1月の生産量で今後の生産を凍結する合意をし30ドル台を回復したが、休み明けのNY市場では、夜間取引では5日以来の水準へ急伸したが、減産に踏み切るまでには至らなかったことから、引き続き供給過剰懸念が重しとなり、その後は一転して大きく切り下がり、再び29.04ドルと30ドルを割っている。原油価格もなかなか一筋縄ではいかない。

 最近の商品価格は大きなトレンドになりにくい。金も原油もETF経由で証券投資家が売買を行っており、より多くの視点が入るようになっている。一方向にまとまると大きな動きとなるが、そうした時は限られており、通常は硬軟相まって綱引きとなっている。それがボラティリティーの低さになっているのではなかろうか。値動きが緩慢なのは歓迎すべきことではあるが、大きなトレンドが出ないことには大儲けは夢のまた夢である。

Home > 原油 > ボラティリティーは高くない

キーワードで検索
リンク
Feeds
1. 免責事項
  • 掲載される情報は株式会社コモディティーインテリジェンス(以下「COMMi」という)が信頼できると判断した情報源をもとにCOMMiが作成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、COMMiは保証を行なっておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
  • 本資料に記載された内容は、資料作成時点において作成されたものであり、予告なく変更する場合があります。
  • 本文およびデータ等の著作権を含む知的所有権はCOMMiに帰属し、事前にCOMMiへの書面による承諾を得ることなく本資料およびその複製物に修正・加工することは堅く禁じられています。また、本資料およびその複製物を送信、複製および配布・譲渡することは堅く禁じられています。
  • COMMiが提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
  • 本資料に掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。
  • 本資料は、投資された資金がその価値を維持または増大を保証するものではなく、本資料に基づいて投資を行った結果、お客様に何らかの障害が発生した場合でも、COMMiは、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
  • COMMiおよび関連会社とその取締役、役員、従業員は、本資料に掲載されている金融商品について保有している場合があります。
  • 投資対象および銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。
  • 以上の点をご了承の上、ご利用ください。
2. 商品先物取引の重要事項
商品先物取引の重要事項はこちら >>
3. ディスクローズについて
当社のディスクローズ資料は当社本支店および日本商品先物取引協会(本部・支部またはホームページ)で閲覧できます。
日本商品先物取引協会ホームページ >> [情報開示]
サンワード貿易ホームページ ディスクローズ情報>>
サンワード貿易お客様相談室
<北海道>電話:0120-57-5311  /  <関東>電話:0120-76-5311  /  <関西>電話:0120-57-5311

Page Top