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金価格は弱気

  • 2009-07-15 (Wed)19:36
  • 近藤雅世
昨日の米国の金価格は小幅続伸で、本日の日本の金価格も追随した。NY金価格は6月3日の990.3ドルから7月8日の904.8ドルまで下げて、昨日は9221.8ドルまで少し反発している。900ドル近辺にひとつの心理的抵抗線があるように思われる。昨日の金価格上昇のポイントは、6月の米国卸売物価指数が前月比1.8%と予想外に上昇したことだインフレ懸念の意味で金価格上昇要因となったが、まだインフレが本当に到来したという雰囲気にはない。

13日までドルは、円以外のほとんどの通貨に対して強含みで推移していた。昨日から今日にかけては、ほとんどすべての通貨に対して頭を垂れている。ドル安になったのが金を少し上げた原因かもしれない。

インドの6月の輸入量は11.6トンであった。前年同月は24トンだったので、前年同月比では半減している。1月〜6月まで輸入量においても、合計は63.4トンにとどまり、前年の139トンの半減である。インドは900ドルを超えたところでは買わないようだ。

日本の田中貴金属は、今年上半期の金販売量は前年同期比45.5%増であり、買取量は同57.9%減だったという。つまり、売れ行きが良いということだ。インドとは逆である。
東京金価格は、2008年10月27日の2104円を底に、2月24日の3046円まで942円上昇したので、上昇ムードで買いが増えたのであろう。

金価格の予測は少し難しい状況に入っている。13日までドル高が続いており、資金の逃避は金ではなくドルに向かっていたので、金価格は安くなると言えた。しかしこの二日間でドルが少し安くなっている。だから金価格が持ち直すかもしれない。少々様子を見る必要がある。断定的に言えば金価格は900ドルを切って870ドル辺りまで下がるといえないこともないが、その判断は少し古くなったようだ。猫の目が変わるように言い分を変えて申し訳ないが、今はトレンドが無くなり、かなり予測が難しい状況である。

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