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金や原油への為替の影響

  • 2012-02-27 (Mon)19:22
  • 近藤雅世
 金や原油価格は過剰流動性による投資資金が商品を買っているため上がってい
るという感が強い。なぜなら原油価格はイランの地政学的リスク以外には特に上
昇要因は見当たらず、景気が良くなりそうで株価が上がっているから上がるとい
う程度の理由で上昇しているに過ぎない。もしホルムズ海峡が封鎖されたら、と
かもしイスラエルがイランを空爆すれば、原油価格は高騰するだろう。しかし、
その可能性はかなり低いものと思われる。また、原油価格が仮に150ドルにもな
れば、大統領選挙を控えた米国政府は黙っていないと思われ、CFTCに建て玉
制限を課したり、投機資金を制御する動きを始めるものと思われる。
 
一方金価格は、これまで金融不安を材料として上昇してきた。しかし、このとこ
ろの上昇は景気回復と共に上がっている。景気が回復することと金を買うことは
それほど強いつながりはない。あるとすれば、投機資金が余って金を買わせてい
ることである。原油も金もファンドの建て玉は増加している。まだ金は20万枚程
度のネット買い残なので、要注意ラインには到達していないと思われるが、3月
末の決算を前に金も原油も下落する可能性を見ておいた方が良いだろう。

金価格が上昇すると思うのは、日本円建ての価格である。円安はそう簡単には収
まらないと思う。なぜなら、日銀もFRBもインフレ目標を設定しているが、
米国のコアCPIは2.3%で、目標の2%を超えている。一方日本の物価上昇率の
目標は1%であるが、コアCPIは▲0.4%であり、まだ1.4%の上昇余地がある。
これは何を意味するかというと、米国はゼロ金利を解除して上げ易い環境にある
が、日本はまだ金利を上げるのは相当景気が良くならないとできないということ
であり、米国金利が上昇して日米の金利差が拡大すれば、ドル高円安になる。
また、日本の経常収支が10兆円を下回り、海外投資が増加している。更に日本国
債はギリシャ危機の終焉と共に脚光を浴びるだろう。こうした環境から更に円安
になる可能性が高い。だから金価格は上がらなくても円建ての金価格は上がると
思う。81円から85円になるだけでも、約5%の値上がりである。東京金の5%とは、
約230円の値上がりを意味する。

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