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  • 2011-03-22 (Tue)15:26
  • 近藤雅世
世界中が福島を注目している。消防隊員は、被ばくを避けるために、8秒ごとに注水ホースの持ち手を交代しているという。自衛隊員や警察の方々の御尽力に心から敬意を表する。しかし、奈良林直北海道大学教授、元・東芝 電力・産業システム技術開発センター主幹のコメントでは、「海水の注入は、冷却できなくなった原子炉を冷やす最後の手段だったが、いつまでも続けることは出来ない。海水中に3.5%含まれる塩分が原子炉内にたまり、冷却機能を阻害するからだ。 海水を蒸発させて塩分を濃縮する「塩田」が、原子炉内にできたと考えればよい。塩分の蓄積を計算すると、海水を原子炉に注入できる期間は約10日と推定される。海水注入からすでに7日が経過しており、限界に近づきつつあるといえるかもしれない。 海水による本来の冷却に早く戻さなければならない。 そのためには、すみやかな外部電源の復旧が是非とも必要である。」 という。政府発表では徐々に危機は去っているように聞こえるが、実際のところは未だ危険は去っていないのだろう。

連休中のNY金は10.3ドル高の1426.4ドル、NY原油は、1.26ドル高の102.33ドルであった。原油高の背景には、欧州や米国がリビア上空の飛行禁止区域を設定したことも上げられる。

オバマ大統領は、世界の15万人も米兵を派遣し、財政赤字が1兆ドルの巨額に上るため、リビアの不毛な戦いに関与したくないという態度であったが、米英軍を中心とする西側諸国の軍隊が19日、リビアのカダフィ大佐支持派に対し一斉に空爆を実施した。一気に大規模な攻撃を掛けることで政権派を潰そうという計算された賭けだ。米英軍で110発のトマホークミサイルを発射した。 最初の一撃はフランス。同国軍によると約20機の戦闘機と空中給油機を投入した。同国政府によるとカナダ軍がリビア周辺の海路を封鎖している。 米軍高官は、この西側諸国による攻撃を「カダフィ政権による一層のリビア国民、特にベンガジ周辺での反政府グループへの攻撃を阻止すること」を目的としていると述べた。今回の攻撃は「オデッセイの夜明け」と名付けられた。

ただ、米国内では共和党を中心に、目標があいまいだという批判が高まっている。オバマ大統領は、リビアの防空網破壊完了後、作戦指揮権を手放す意向だが、武家皿も決まらないなか、米国の関与の長期化を懸念する声も出てきた。

日本とリビア、イエメン等での混乱は、原油価格を押し上げ金価格も高みに持ち上げるだろう。





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