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  • 2011-01-13 (Thu)15:06
  • 近藤雅世
1月12日ポルトガルの国債入札が無事終了しました。2014年と2010年満期の12憶5000万ユーロ(約1350億円)の国債入札は、平均落札利回り6.716%とアナリストの予想程高くならず、同国は債務不安の中での資金調達をなんとか切り抜けました。しかし、ポルトガルの試練は未だ始まったばかりです。今年は昨年の50億ユーロ弱の約5倍の250億ユーロ余りの国債の借り換え時期に当たっているので、12憶ユーロの借入は序の口なのです。同国の問題点は、不動産バブルとか、銀行の倒産といった金融不安が無くても国債の任期が無く、利回りが上昇していることです。なぜなら、主な産業が無いためです。昨年の財政赤字はGDPの7.3%以内に収めると公約しましたが、これはポルトガルテレコムの年金資金を国有化することによる一時的収入を踏まえてのことです。今年はこうした臨時収入はなく、今年の財政赤字の目標はGDPの4%以内としています。GDPの目標は0.2%ですが、市場ではGDPの成長はマイナスではないかと見られています。更に、7%近い金利負担は同国の財政赤字をより一層厳しいものにします。EUは低金利で600億ユーロを融資を、ギリシャ、アイルランドに引き続いて援助することを考慮しています。また中国は11億ユーロのポルトガル私募債を購入し、日本は欧州金融安定化債(EFSF債)を1000億円規模で 購入することを表明しています。
金価格は、昨年こうした金融不安に敏感に反応しました。しかし、話が何度も重なると、徐々に反応速度が遅くなるようです。少なくとも今回はポジティブな結果だったので、それで金価格が下落することはありませんでした。今年1年を見通すに、昨年のようなギリシャ、アイルランド、ポルトガル等のソブリンリスクが今年も起こったとしても、昨年ほどの反応はもうしないような気がします。EUの支援資金は一応枠組みが作られ、2013年までは有効です。余程サプライズな金融危機が起きない限り、欧州の金融不安は既に金価格に織り込み済みとも言えるかもしれません。既に高みに達している金価格は更に高みを目指すにはそれ相応の大きな事件が必要ではないかと思います。

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