- 2010-04-07 (Wed)09:00
- 近藤雅世
- 金
欧州のソブリンリスクはどうやら解決しつつあるようである。ドイツとフランスがIMFと共同でギリシャを支援すると言い、その形が整ったところでギリシャは4月1日のIMF非公式理事会に支援を申請しなかった。ということは自力で資金調達できる目処がついたと解釈される。約150億ユーロ足りなかったうち、100億ユーロの起債は完了した。だから残りは何とかなるのだろう。PIIGSの一角を占めるアイルランドも、債権買取会社を設立し、金融機関の不良債権処理を行い始めた。米国の景気回復に比べて欧州の景気は回復速度が遅れてはいるが、いわゆる、債務不履行による金融機関の不良債権発生というリスク
は無くなりつつあるようだ。(続く)
一
は無くなりつつあるようだ。(続く)
一
方、米国では、相次いで景気回復の経済指標が発表されている。昨日発表された米供給管理協会(ISM)が発表した3月の非製造業総合景況指数はほぼ4年ぶりの高水準だった。また、1〜3月期の米国企業業績は大幅に改善し、4〜6月期も良いという。非農業就業者人口も16万2千人増となった。オバマ大統領は景気が回復し、雇用情勢も好転していると胸を張っている。そのため、米国株価は1万1千ドルに届こうとしている。世界中の株価は上昇し、インドネシアでは史上最高値をつけている。
こうした動きは、まさかの時の金という、社会不安や経済不安に対する金需要を忘れさせる。金に投資していた資金が、株式等に移動する可能性がある。
今後の話題の一つは中国の不良債権であるが、これも上海万博以降であろう。あとはインフレであるが、インフレになれば金利が上がり、金価格には不利となる。インフレになるよという段階では、インフレヘッジの金買いが行われるが、いざインフレになってしまえば金は売られるだろう。そろそろ金価格下落への準備が必要かもしれない。
こうした動きは、まさかの時の金という、社会不安や経済不安に対する金需要を忘れさせる。金に投資していた資金が、株式等に移動する可能性がある。
今後の話題の一つは中国の不良債権であるが、これも上海万博以降であろう。あとはインフレであるが、インフレになれば金利が上がり、金価格には不利となる。インフレになるよという段階では、インフレヘッジの金買いが行われるが、いざインフレになってしまえば金は売られるだろう。そろそろ金価格下落への準備が必要かもしれない。
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