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ファンドの建玉と価格の関係

毎週土曜日の朝の仕事はCFTC(米国商品先物取引委員会)による大口取引先(ファンド)の手口をエクセルに落とすことから始まる。私は商品11銘柄、金融商品6銘柄をCFTCのデータから拾いだす。今回、2005年以来の13年間について、価格との相関関係を見てみた。
ファンドの『取組高』の動きと価格の動きが相関しているものは少ない。2007年〜2010年にはかなり多く商品において、ファンドの『取組高』と価格との相関係数0.70以上であった。。しかし、最近は2016年の金とヒーティングオイル、大豆粕、2017年のパラジウム以外は相関が無かった。また、ユーロやスイスフラン、S&P500、日経平均株価、米国債等金融商品はほとんどファンドの『取組高』との相関は無かった。例外は、2013年と2014年のドルの『取組高』だけだった。

一方、ファンドの『ネット買い残』の動きと価格の動きは、『取組高』よりかなり相関関係が強いものが多くなっている。
★ NY金は、2005年以来13年間で相関が無かったのは3年だけで、今年も0.892という高い相関関係がある。
★ NY銀は13年中6年で強い相関であるが、今年は相関が無くなっている。
★ NYプラチナは13年中7年強い相関があり、今年も0.868と高い相関となっている。
★ NYパラジウムは今年だけ、0.802と高い相関を示している。
★ NY原油も金と同様に13年中10年間で強い相関がある。2015年は0.904と高い相関であったが、今年は、0.794と少し相関が落ちている。
★ NYガソリンは原油ほどの相関はない。13年中4年のみで、最近は逆相関ないしは無相関である。
★ トウモロコシや大豆はこの3年は無相関になっている。
★ 大豆油は、今年は0.840と高い。
★ 大豆粕は、この3年連続で高い相関を示している。
★ 小麦は無相関である。
★ 砂糖はかなり高い相関を示し、今年は0.980と非常に高い相関となっている。
★ コーヒーは相関が無かった年は13年中2年しかない。
★ ユーロは13年中6年で相関があり、今年は0.922と高い相関になっている。
★ 円は無送還でかつ、ずっと逆相関である。つまりドル円とファンドは関係がない。
★ ドルはこの数年相関を持っており、今年は0.856と高い相関を示している。
★ それ以外の金融商品はファンドの『ネット買い残』との相関性はない。

上記からファンドの建玉を見て価格を予測できそうなのは、金、プラチナ、原油、砂糖、コーヒーであることがわかる。詳しい表は本日発行の週刊経済指標をご覧ください。

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