- 2016-12-28 (Wed)12:06
- 近藤雅世
- マーケット全般
2016年の商品価格は意外なことに、31品目中28品目9割の商品価格が1月4日に比べて12月23日時点で上昇している。東京ゴム価格が74%も上昇しNY天然ガス、北海ブレント原油、NYヒーティングオイル、NY原油等、石油系が4割以上上昇し、東京原油、ガソリン、灯油も3割り前後上昇した。金は年初から6月下旬のBREXITまで2割以上上昇し、その後下落して結果的には5%の上昇となっている。プラチナも同様である。パラジウムはゴムや銅と同じで中国の投機熱で11月以降に上昇している。東京市場は1月から9月までの円高の影響を受けて、海外価格の上昇はその分相殺され、今度は11月以降の円安の影響で貴金属価格の下落が緩和されている。ドル円は最近でこそ円安が目立つが年間を通しては2%の軽い円高であった。ドルインデックスも、最近はドル高が続いているが、前半のドル安を含めると4%のドル高となっている。ブラジルレアルやロシアルーブルは昨年下落した分だけ今年は大きく上昇し、レアルは19%高、ルーブルは16%高で、南アランドも10%高となっている。結局行き過ぎた価格は揺り戻すということであろうか。そうしてみると、直近のドル高と株高は少しオーバーなような気がする。ドルインデックスの103.02は、2002年3月以来の14年ぶりの高値であり、ダウ平均株価は過去最高値を付けている。トランプ次期大統領の政策を囃してのことであるが、現実にはなっていない言葉遊びに踊らされているのではなかろうか。マスコミのせいかもしれないが、トランプ氏は経営者としては破綻した人であり、親の七光りで金持ちなだけである。世界を指導する立場に立って、果たして公約した政策を実行できるのか否かとても不安である。少なくとも財源が無いという困難さをどう乗り切るのかは見物である。人々を説得するだけの器量があるのだろうか疑問である。うまくいけば株高もドル高も続くかもしれないが、仮に失望するような事態が生じれば、どちらも噂で買って事実で売ることになりかねない。来年はそうした意味で不安と楽しみな年である。
皆さま本年はご愛読まことにありがとうございました。
来年も良いお年でありますように祈念しております。
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