- 2016-08-10 (Wed)09:07
- 近藤雅世
- マーケット全般
8月8日の米国市場では金が下落して原油が上昇している。今の流れはこの通りではないかと思う。NY金10月限価格は▲3.1ドル安の1336.4ドル、NY原油9月限価格+1.22ドル鷹の43.02ドルとなっている、すでにBREXITの衝撃は薄れ、欧米の景気は回復基調となっている。米国は先週金曜日の雇用統計が好調な結果であったように、また、米国株価が過去最高値圏内を動いているように、先行き経済が緩やかに成長することを示唆している、これは早ければ9月、遅くとも12月に利上げがあることを示し、ドル高傾向になることが感じられる。それはSAFE HAVENとしての役割を終える金価格の下落であり、年初から増加してきたETFも一部が売却に回る兆候が出ている。ファンドは買い残を売り戻す動きとなり、一旦下落が始まると動きは加速されるだろう。
一方原油価格は、景気の回復は原油需要の増加をイメージさせ、基調的には上向きに転じるだろう。ファンドは売り残が多いことから価格が上昇すると買い戻しを行うであろう。
ただ、世界の需給は、イラク、イラン、サウジアラビアなどの中近東OPEC諸国が増産傾向にあり、リビアやナイジェリアなどの生産の支障があった地域もいずれ生産がもとに戻る過程に移り、さらに米国は掘削リグ数が増加し、かつ一本当たりの生産性が高くなっているため、世界の原油供給量は今以上に増える方向にある。いくら景気が回復したからといって、先進諸国の原油需要は頭打ち傾向にあり、需給バランスは供給過剰のまま推移するだろう。こうしたファンダメンタルは早急に変化することはないので、いつ原油価格が下落しても何ら不思議ではない。そうした意識は原油価格にキャップをはめるだろう。
一方原油価格は、景気の回復は原油需要の増加をイメージさせ、基調的には上向きに転じるだろう。ファンドは売り残が多いことから価格が上昇すると買い戻しを行うであろう。
ただ、世界の需給は、イラク、イラン、サウジアラビアなどの中近東OPEC諸国が増産傾向にあり、リビアやナイジェリアなどの生産の支障があった地域もいずれ生産がもとに戻る過程に移り、さらに米国は掘削リグ数が増加し、かつ一本当たりの生産性が高くなっているため、世界の原油供給量は今以上に増える方向にある。いくら景気が回復したからといって、先進諸国の原油需要は頭打ち傾向にあり、需給バランスは供給過剰のまま推移するだろう。こうしたファンダメンタルは早急に変化することはないので、いつ原油価格が下落しても何ら不思議ではない。そうした意識は原油価格にキャップをはめるだろう。
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