商品相場専門のアナリストが、独自の視点で最新の相場動向を分析! 先物投資で利益を上げるためのコツとファンダメンタルが学べます。株式、為替以外をポートフォリオに!と考えている投資家にもおすすめです。

Home > 経済動向 > 米国雇用統計で一息入れた商品価格

米国雇用統計で一息入れた商品価格

先週末10月2日の米国雇用統計で、流れが少し変わったようだ。非農業部門就労者数が14万2千人増で、7月と8月が多雨の就労者数の伸びも下方修正され、予想を大幅に下回った。年初からの平均19万8千人も下回っている。労働参加率は62.4%と非常に低い。また最近の米国GDPの伸び率は2.2%岱と低成長が常態化している。こうした数値は、10月のFOMCによる利上げも、12月も無さそうだという市場の感触を生んだ。12月が無ければ1月のFOMCはすぐ開催されるので、春先までは利上げはないということになる。そのため、金価格や原油価格は上昇し始めた。利上げという重石が取れた感である。金が上がれば900ドルを割れた銀やプラチナ価格が上がり、原油が上がれば天然ゴム価格も上がった。年初から唯一上昇していたコメ価格も引き続き上昇している。
原油や天然ゴム価格は本当に減産できるのかが焦点となる。原油は競争社会にある米国の生産は減少傾向になっているが、サウジやイラク、イランなどの国家管理の原油生産はおいそれとは減産できず、国家歳入が欲しいこれらの国はむしろ増産気味である。天然ゴムはベトナムは他の農産物に転作しているが、利に聡い農民と国にべったりのタイやインドネシアの農民の差が今後どうでるかが価格の予測を変える。
貴金属価格は底を打ったと判断できる。金は1100ドル当たりに下値抵抗線があるだろう。今後の見どころは1150ドルあるいは、8月24日の1168.8ドルを超えるかどうかである。需給的には中国やインドの実需が価格上昇とともに増加するものと思われる。プラチナはフォルクスワーゲンのスキャンダルで、ディーゼル車への信認が崩れ、ガソリン車が優勢になるとして、パラジウムが買われてプラチナが売られたが、売られ過ぎだろうと思う。中長期的にはプラチナ価格はこの価格帯で収まることはないと思われ、金価格を超えて上昇するものと思っている。900ドル割れは買いどころであろう。砂糖やコーヒーが急騰しているが、日本には取引所が無いので残念である。
穀物は、天候相場が終わり、需給相場に移る。中国ではトウモロコシ在庫が徐々にはけつつあるがまだ多い。南米では作付が始まっている。大豆はブラジルからの輸出が前年比✛38.8%増となっている。いずれにせよこの時機は決め手となるほどの情報は少ない。
とりあえずは貴金属や原油、ゴムの買いか。ただし、どんどん上がるというほどの勢いは感じられない。

Home > 経済動向 > 米国雇用統計で一息入れた商品価格

キーワードで検索
リンク
Feeds
1. 免責事項
  • 掲載される情報は株式会社コモディティーインテリジェンス(以下「COMMi」という)が信頼できると判断した情報源をもとにCOMMiが作成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、COMMiは保証を行なっておらず、また、いかなる責任を持つものでもありません。
  • 本資料に記載された内容は、資料作成時点において作成されたものであり、予告なく変更する場合があります。
  • 本文およびデータ等の著作権を含む知的所有権はCOMMiに帰属し、事前にCOMMiへの書面による承諾を得ることなく本資料およびその複製物に修正・加工することは堅く禁じられています。また、本資料およびその複製物を送信、複製および配布・譲渡することは堅く禁じられています。
  • COMMiが提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
  • 本資料に掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大または減少することもあり、価値を失う場合があります。
  • 本資料は、投資された資金がその価値を維持または増大を保証するものではなく、本資料に基づいて投資を行った結果、お客様に何らかの障害が発生した場合でも、COMMiは、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
  • COMMiおよび関連会社とその取締役、役員、従業員は、本資料に掲載されている金融商品について保有している場合があります。
  • 投資対象および銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。
  • 以上の点をご了承の上、ご利用ください。
2. 商品先物取引の重要事項
商品先物取引の重要事項はこちら >>
3. ディスクローズについて
当社のディスクローズ資料は当社本支店および日本商品先物取引協会(本部・支部またはホームページ)で閲覧できます。
日本商品先物取引協会ホームページ >> [情報開示]
サンワード貿易ホームページ ディスクローズ情報>>
サンワード貿易お客様相談室
<北海道>電話:0120-57-5311  /  <関東>電話:0120-76-5311  /  <関西>電話:0120-57-5311

Page Top