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ロブスタコーヒーの上昇は短期的か?

コーヒー豆は主に「アラビカ種」と「ロブスタ種」の2種類があります。
「アラビカコーヒー」は酸味と香りに特徴があり、
主にレギュラーコーヒー用に使用されています。
一方、「ロブスタコーヒー」は酸味がなく、苦味が強いため
インスタントコーヒーや缶コーヒーの原料として利用されています。

ここ最近、ロンドンのロブスタコーヒー市場がジリジリと上昇しています。
ロブスタ種の最大の生産国であるベトナムで、
今年2月以降の相場急落を嫌気した農家が在庫保存に動いており、
デフォルト(契約不履行)の懸念が広がっているためです。

確かに、ベトナム統計局(GSO)が6月25日に発表した報告によると、
6月のコーヒー輸出は141万6,700袋(前年同月比11.5%減)と推測されています。
しかし、過去2年間の月間輸出量の推移と比較してみると それほど大差は無く、
急激な売り渋りによる影響は見られていません。

しかも、焙煎業者や商社の一部は 万が一のデフォルト(契約不履行)に備え、
世界第3位のロブスタ生産国であるインドネシアから調達しよう動いており、
今のところ、代替需要としての影響はアラビカ市場に出ていません。

なお、世界第2位のロブスタ生産国であるブラジルでは、
現在 順調に収穫作業が進められています。
米国農務省の需給予想によると、
2009-10年度のブラジルのロブスタ生産量は1,160万袋と
過去3番目の高水準になることが見込まれています。

一方、ベトナムの2009-10年度の生産量関しては、
主要生産州であるダクラクとラムドンの両州で開花期に豪雨となり
花芽に損害が発生した影響で、前年度比6.8%の減産になると予測されていますが、
それでも1,770万袋と過去4番目の高水準を達成できる見込みで、
需要量に大幅な変動が無ければ、在庫逼迫につながる心配は無さそうです。

なお、毎週金曜にCFTCから発表される取組報告を見ると、
金や原油だけでなくコーヒーも投機筋の買い越し幅が縮小しています。
短期的にはまだ投資家のリスク回避姿勢が強まりそうな上に、
不需要期で実需の買い意欲が後退しています。

上記のことを考慮すると、おそらく、ロブスタ相場の上昇は長くは続かないでしょう。
ブラジルの収穫作業に問題が発生しない限りは
せいぜい横ばいを維持できる程度の値動きになるのでは無いでしょうか?

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