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ファンドの建て玉の動き

9月16日までの週のファンドの建て玉から資金の動きを推測すると、金・銀、プラチナ等の貴金属からはほぼ9週間連続でネット買い残が減少しており、金のネット買い残は8万2500枚(オプションを含む)、銀は7900枚、プラチナは3万3千枚に減少し、金は6月中旬以来、プラチナは2月中旬以来の少ない水準まで落ち込んでいる。また原油やガソリン、ヒーティングオイル等も減少しており、原油だけは、最新週が+1900枚の増加となり、減少は11週間で止まった。ネット買い残は30,万4千枚と昨年6月以来1年3ヶ月ぶりの少ない水準になっている。ピークでは6月24日の47万9千枚であり、当時の価格は106ドルであった。原油価格は90ドル近くになると底値となり、110ドルに近づくと天井になるという具合であろう。
今年の穀物は売りが目立つのは豊作だから当然であろうが、トウモロコシは1週おきに買いが入っており、あまりの安さにそろそろ潮時と買い戻されている様子がうかがえる。一方大豆は、南米の作付が増加することを見越してか、まだ5週連続で売りが続いている。トウモロコシはネット買い残が14万9千枚と激しい価格低下状況にあっても買われているのはどうしたことだろう。昨年はネット買い残が7月〜12月までマイナス(ネット売り残)であったが、今年は、1月4日以来ずっとネット買い残がプラスのままである。ピークは3月25日で、作付前には32万5千枚と大きく買い越しになっていたのが、徐々に減少し、4割ほどに落ち込んだことになる。一方大豆は7月以降売り越しになっており、マイナスのままマイナスが膨らんでいる状況で、9月16日には▲3万4千枚のネット売り残である。こうした傾向からはいずれ、大豆は買い戻され、トウモロコシは、もっと減るか増えるか分からないことになる。状況次第だが、大豆の方がファンドの残高的には買い戻される可能性が強いと言えるだろう。
ユーロは2週を除いて6週間売られていたが、16日の週は買い戻しが2週続いている。
円も同様に16日の週は1万8千枚の買い戻しがあった。少し傾向の変化があるのかもしれない。米国債は2年物が売られて、10年物が買われている。長期では米国債は買いだということか。
金や原油は売られ続けてきたが、ファンドの決算期も近づき、そろそろ買い戻しに入る頃であろう。

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