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CFTCの建玉から見ると商品投資は減っていない

米国商品先物取引委員会(CFTC)が10日公表した5月7日までの週のファンドの建玉(先物とオプション)は、金のネット買い残が少し減少し、大豆も減少する一方で、原油が3週連続で増加している。天然ガスも今年に入ってからの18週間で、ネット買い残が減少したのはわずかに2週のみである。未だ売り長ではあるものの、ネット売り残は4万6千枚まで縮小している。

金のネット買い残は7万8千枚と、4年半前の2008年11月の水準まで戻ってしまった。原油は、27万枚で今年3月の水準になっている。景気回復は原油を買わせるのであろう。

ことしの穀物の買いは比較的少ない。とうもろこしは、12万枚で、昨年の今頃の16万枚、2011年の36万枚、2010年の19万枚等と比べると春先にしては少ない水準である。先週末公表されたUSDAの5月の需給報告も、2013/14年度は世界的に穀物生産が伸びて在庫が増えるというものであったが、今の段階では天候がどうなるかは誰にもわからない。

4月の価格下落により、商品から資金が引き上げたと解釈する評論家も多いが、ファンドの建玉を見る限り、そうした事実は確認できない。商品に対するファンドのネット買い残は2週連続で増加しており、5月7日の週は商品よりは米国債からの資金の引き上げが目立っている。米国債は2年物から15年物まで軒並み売られている。

絶対量が少なくて目立たないが、プラチナやパラジウムは買い残が売り残の3〜5倍と多くなっており、原油も海山が売り残の3倍、ガソリンは2.5倍、ドルインデックスは3倍と目立っている。

少し静かな情勢が続いているが、円建てでは金価格も右肩上がりで上昇しており、プラチナやパラジウムの他、原油やガソリン、ゴム等も右肩上がりである。為替は102円をつけたのでバイイングクライマックスで反落があるという評論家もいるが、中期的には円安方向に流れるのではないだろうか。

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