- 2012-09-18 (Tue)15:48
- 近藤雅世
- 経済動向
振動相場とは、一定の範囲の間で上下動をする価格のことを小生が本日名づけたものであり、新語のはずである。
世界全体が不況に落ち込みそうであり、尖閣列島騒ぎで中国の若者がフラストレーションをぶつけている。これは中国ばかりでなく中東でもギリシャ、スペインでも同じである。現実や将来に対する不安が成せるものだと思う。それほど世界の経済は成長から見放されている。人々が現状の生活を維持するので精一杯な状況に追い込まれれば、満足できない現状に置かれている人々は怒りをぶつけるしかないだろう。
成長が止まっているという状況認識においては、商品であれ、株価であれ、価格が一方的に上昇することは夢に過ぎないだろう。価格は下がるか横ばいかしかない。QE3で束の間の安息を得た「金」や「原油」価格は、半年ぶりの高値を付けたが、おそらくその上昇は、泡沫(うたかた)の夢であろう。原油は反落し、需給が引き締まっているはずのトウモロコシですら急落している。
秀でた投資家は、そんな時代でもしぶとく生き残る。
世界全体が不況に落ち込みそうであり、尖閣列島騒ぎで中国の若者がフラストレーションをぶつけている。これは中国ばかりでなく中東でもギリシャ、スペインでも同じである。現実や将来に対する不安が成せるものだと思う。それほど世界の経済は成長から見放されている。人々が現状の生活を維持するので精一杯な状況に追い込まれれば、満足できない現状に置かれている人々は怒りをぶつけるしかないだろう。
成長が止まっているという状況認識においては、商品であれ、株価であれ、価格が一方的に上昇することは夢に過ぎないだろう。価格は下がるか横ばいかしかない。QE3で束の間の安息を得た「金」や「原油」価格は、半年ぶりの高値を付けたが、おそらくその上昇は、泡沫(うたかた)の夢であろう。原油は反落し、需給が引き締まっているはずのトウモロコシですら急落している。
秀でた投資家は、そんな時代でもしぶとく生き残る。
なぜなら、ほとんどの時間がそうしたトレンドのない時間であることを知っているからである。トレンドがないなら無いなりに対処の仕方をしっている。そのトレード手法とは、レジスタンストレード、俗に逆張りである。
他人の資産をたくさん預かって運用するヘッジファンドのトレーダーが最も頭を悩ませるのは、ファンドが良いパーフォーマンスを上げ、有名になればなるほど、資金規模が大きくなり、自らのトレードで価格が動いてしまうことだ。
買い占めは誰でも簡単にできる。しかし、売り抜けることは至難の技となる。そうしたプロのファンドマネージャーは、売り抜けるために、最後のひと押しの買いを入れる。その最後の買いは投資コストとして置き去りにされる。最後のひと押しは、一般投資家をしてまだまだ価格は上がると思わせる。ニュース等で原油価格が100ドルを超えたと聞いた一般投資家が、これなら200ドも夢ではないと思わせるところにファンドの真骨頂がある。その結果、ファンドは高値で売り抜けることができ、一般投資家は高値を掴むことになる。一般投資家の性癖は、高くなると買うという順張り傾向が強いことである。価格が上がるともっと上がると思いたがる。
プロの投資家はずっと以前に、安値の頃に仕込んでおり、高くなるのを待っている。徐々に価格が上がると買い増しして、ピラミッディングにより買いがもたらす収益を二倍三倍にする。ただし、途中経過で評価利益が膨大になっても、問題は売り抜けて利益を現金化することである。そのためには、大量の売注文を一般投資家に転嫁する必要がある。
一般投資家が高値で買いを入れたとき、プロの手仕舞い売りによって価格が下がると、一般投資家は雪崩を打って損切りしてくる。そこで高値で売り抜けたプロが再び買いを仕入れる。現在の穀物相場は正にそれを具現している。
どうしたらよいか? 一つは、自分なりの相場観を持つことである。たとえば、穀物価格は上がると信じることである。高くなったらファンドが売る前に売り抜けることである。安くなったらファンドが買う前に買い付けることである。
一方原油や金価格は高くなれば売り、安くなれば買うことである。売りから入ることになり、逆張りとなる。なぜなら金や原油価格は振動相場に入ったという相場観を持ったからだ。
もう一つの考え方は、プロのファンドマネージャーなら、いまどうするだろうかということを読み、彼が行動する直前に彼がする同じ方向でトレードすることである。ファンドが手仕舞い売りするだろうと思えば売り、買い漁ると思えば買うことである。波打つ相場でも収益機会はたくさんある。
他人の資産をたくさん預かって運用するヘッジファンドのトレーダーが最も頭を悩ませるのは、ファンドが良いパーフォーマンスを上げ、有名になればなるほど、資金規模が大きくなり、自らのトレードで価格が動いてしまうことだ。
買い占めは誰でも簡単にできる。しかし、売り抜けることは至難の技となる。そうしたプロのファンドマネージャーは、売り抜けるために、最後のひと押しの買いを入れる。その最後の買いは投資コストとして置き去りにされる。最後のひと押しは、一般投資家をしてまだまだ価格は上がると思わせる。ニュース等で原油価格が100ドルを超えたと聞いた一般投資家が、これなら200ドも夢ではないと思わせるところにファンドの真骨頂がある。その結果、ファンドは高値で売り抜けることができ、一般投資家は高値を掴むことになる。一般投資家の性癖は、高くなると買うという順張り傾向が強いことである。価格が上がるともっと上がると思いたがる。
プロの投資家はずっと以前に、安値の頃に仕込んでおり、高くなるのを待っている。徐々に価格が上がると買い増しして、ピラミッディングにより買いがもたらす収益を二倍三倍にする。ただし、途中経過で評価利益が膨大になっても、問題は売り抜けて利益を現金化することである。そのためには、大量の売注文を一般投資家に転嫁する必要がある。
一般投資家が高値で買いを入れたとき、プロの手仕舞い売りによって価格が下がると、一般投資家は雪崩を打って損切りしてくる。そこで高値で売り抜けたプロが再び買いを仕入れる。現在の穀物相場は正にそれを具現している。
どうしたらよいか? 一つは、自分なりの相場観を持つことである。たとえば、穀物価格は上がると信じることである。高くなったらファンドが売る前に売り抜けることである。安くなったらファンドが買う前に買い付けることである。
一方原油や金価格は高くなれば売り、安くなれば買うことである。売りから入ることになり、逆張りとなる。なぜなら金や原油価格は振動相場に入ったという相場観を持ったからだ。
もう一つの考え方は、プロのファンドマネージャーなら、いまどうするだろうかということを読み、彼が行動する直前に彼がする同じ方向でトレードすることである。ファンドが手仕舞い売りするだろうと思えば売り、買い漁ると思えば買うことである。波打つ相場でも収益機会はたくさんある。
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