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穀物の値上がりはまだ続く

トウモロコシと大豆価格は強含みとなっています。二年続いた不作により、米国
のトウモロコシも大豆も在庫が極端に少なくなっています。米国農務省が今年の
8月末を予想する11/12年度の期末在庫も6月の需給報告では、トウモロコシの在
庫率が6.72%、大豆は5.6%になっていますが、もし8月までの需要が昨年と同
じ規模に達するなら、在庫率はそれぞれ3.45%、0.2%になってしまいます。い
ずれも歴史的な低さです。

供給はすでに昨年秋に収穫されてしまい、動かしようがないので、米国農務省は
需要が減るという予想で、在庫率を持たせています。

大豆の需要は、南米の生産が1月の干ばつで1割以上の減産が確定し、南米から
の輸出はそれだけ減ります。米国の大豆価格が高値だったので、買い控えていた
中国や日本のバイヤーは慌てて買い始めています。中国はすでに昨年の9倍の量
を米国から輸入しています。トウモロコシの場合、南米以外に南アやウクライナ
等の生産があり、それらの国から買うことができますが、大豆は南米を除くと中
国が大きな生産地であり、中国は大豆の最大の輸入国です。

米国産トウモロコシは、今年、つまり12/13年度は1944年以来の大きな面積(日
本の国土よりも大きい)に作付けが行われ、作業は順調に進んでいました。とこ
ろが、6月の雨量は、場所によっては1988年以来の少なさで、今年は冬場も暖冬
で積雪が少なかったため、土壌水分が不足しています。

米国気象庁のDrought Monitorは、例年なら南部のテキサス州や西部は茶色く塗
られるのは通常ですが、今年は、それが中西部まで茶色く染まっています。

1988年は、6月のトウモロコシ価格は6月の¢210から7月には¢330まで¢120、約
58%上昇しました。大豆も1988年6月の¢780から7月には¢1050まで約35%上昇
しています。今年もコーンは6月1日の¢551から29日¢672まで¢121、約22%上
昇し、大豆は6月1日の¢1317.5から¢1512.7まで¢195.2、約14.8上昇していま
す。しかし、本格的な上昇はこれからだと思います。今後中国や日本、韓国等が
大量に米国に引き合いをだせば、在庫は払底してしまうものと予想されます。家
畜の餌や、サラダオイル等の大豆製品は今年は大幅に値上がりするでしょう。

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