- 2012-03-15 (Thu)18:15
- 近藤雅世
- 大豆
ギリシャに対する1300億ユーロの第二次支援が決定し、20日の145億
ユーロの返済は可能となった。ギリシャ債務危機は終わったわけではないが、
当分先送りされることになった。こうなると金価格は上昇のよりどころを失う。
それに代わる商品はやはり春は穀物だろう。トウモロコシも大豆も、3月9日に
公表された米国農務省の需給報告では2月とほとんど同じ内容であった。という
ことは、今年度(昨年9月〜今年8月)の需要は昨年より相当減少しなければ供
給は間に合わなくなるという状態が一向に変わっていないということである。
トウモロコシの場合は、ウクライナ等欧州の新規の供給が増加する見込みがある
ので、まだ不足量は少ないと思われるが、大豆の場合、非常に足りない状況が続
く見込みである。
以上を数字で説明すると、(以下単位は百万ブッシェル)
ユーロの返済は可能となった。ギリシャ債務危機は終わったわけではないが、
当分先送りされることになった。こうなると金価格は上昇のよりどころを失う。
それに代わる商品はやはり春は穀物だろう。トウモロコシも大豆も、3月9日に
公表された米国農務省の需給報告では2月とほとんど同じ内容であった。という
ことは、今年度(昨年9月〜今年8月)の需要は昨年より相当減少しなければ供
給は間に合わなくなるという状態が一向に変わっていないということである。
トウモロコシの場合は、ウクライナ等欧州の新規の供給が増加する見込みがある
ので、まだ不足量は少ないと思われるが、大豆の場合、非常に足りない状況が続
く見込みである。
以上を数字で説明すると、(以下単位は百万ブッシェル)
3月の需給報告では、期初在庫215 + 生産3056 + 輸入15=供給合計3286
これに対し需要は圧砕1615 + 輸出1275+種子87+その他34=需要合計3011
在庫=供給合計−需要合計=275=在庫率9.1%となっている。
もしこれが、昨年並みの需要であると仮定すると、供給は3286で変わらず、
需要は圧砕1648+輸出1501+種子87+その他43+需要合計=3280となる。
在庫=供給合計−需要合計=6=在庫率0.2%となってしまう。
在庫が6というのはあってないようなもので、誰かが仮需で買ってしまえば在庫
は底を付く状況である。
つまり、昨年並みの需要があってはならない状況であり、今年度の需要は、昨年
よりも、圧砕が▲2.0%、輸出が▲15.1%、需要合計▲20.9%と昨年よりも需要
が2割以上減少することが需給報告の前提となっている。
果たしてそれは事実であろうか?
大豆の場合、ウクライナ等の生産は無い。また南米は1月の授粉期に雨が十分降
らなかったため、収穫は減少すると予測されている。景気が悪いから大豆油は使
わないということもおかしな話である。豚や牛の餌は中国等豚肉価格が上昇して
いる手前、豚肉の生産を減らすわけにはいかず、飼料は必要であろう。
大豆の南米における生産は、USDAは2月にブラジル7200万トン、アルゼンチン
4800万トンと見ていたが、3月の需給報告ではそれぞれ、6850万トン、4650万ト
ンに、35万トン、15万トン減少させている。
今後は3月末の作付意向面積を巡って相場は展開するだろう。農業観測会議では、
トウモロコシの作付は1944年以来多い9400万エーカー、大豆は昨年並みの7500万
エーカーと予想されている。ということは、大豆の方が価格が上がり易い。ただ、
これを見越して今後農家が大豆の作付を増やす可能性はある。
大豆価格はこうした背景から既に高騰しているが、まだまだ価格は上がると思う。
これに対し需要は圧砕1615 + 輸出1275+種子87+その他34=需要合計3011
在庫=供給合計−需要合計=275=在庫率9.1%となっている。
もしこれが、昨年並みの需要であると仮定すると、供給は3286で変わらず、
需要は圧砕1648+輸出1501+種子87+その他43+需要合計=3280となる。
在庫=供給合計−需要合計=6=在庫率0.2%となってしまう。
在庫が6というのはあってないようなもので、誰かが仮需で買ってしまえば在庫
は底を付く状況である。
つまり、昨年並みの需要があってはならない状況であり、今年度の需要は、昨年
よりも、圧砕が▲2.0%、輸出が▲15.1%、需要合計▲20.9%と昨年よりも需要
が2割以上減少することが需給報告の前提となっている。
果たしてそれは事実であろうか?
大豆の場合、ウクライナ等の生産は無い。また南米は1月の授粉期に雨が十分降
らなかったため、収穫は減少すると予測されている。景気が悪いから大豆油は使
わないということもおかしな話である。豚や牛の餌は中国等豚肉価格が上昇して
いる手前、豚肉の生産を減らすわけにはいかず、飼料は必要であろう。
大豆の南米における生産は、USDAは2月にブラジル7200万トン、アルゼンチン
4800万トンと見ていたが、3月の需給報告ではそれぞれ、6850万トン、4650万ト
ンに、35万トン、15万トン減少させている。
今後は3月末の作付意向面積を巡って相場は展開するだろう。農業観測会議では、
トウモロコシの作付は1944年以来多い9400万エーカー、大豆は昨年並みの7500万
エーカーと予想されている。ということは、大豆の方が価格が上がり易い。ただ、
これを見越して今後農家が大豆の作付を増やす可能性はある。
大豆価格はこうした背景から既に高騰しているが、まだまだ価格は上がると思う。
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