- 2010-07-12 (Mon)11:57
- 近藤雅世
- 金
6月21日1266.5ドルを付けたNY金価格は1200ドル前後まで下落した。米国商品先物取引委員会(CFTC)によるオプションも含むファンドの建て玉は、7月6日時点では23万1,381枚と前週から15%、4万1,642枚減少した。買い残÷売り残は1344%から859%に落ち着いた。これだけを見ると手じまいは納まったかのようにも見えるが、7月はファンドや年金の決算期が多く、まだ安値で持っているファンドが売り閉じていない可能性がある。価格は1150ドル辺りまで下がることを想定した方がよいかもしれない。なぜなら、昨年12月以来今年の4月までずっと1150ドル以下だったからである。いわゆるユーロのソブリン危機が発生し、それが金融不安や実体経済へ波及する恐れが生じた5月以降1200ドルを超えて史上最高値を更新した。これは少し行き過ぎのきらいがある。金価格は基本的には強いと思う。しかし、配当の付く株式投資や金利の付く債権投資、スワップのある為替投資と違って、金の投資は売り閉じないと利益が出ない。どこかで確定利益を確保したくなるのは人情であろう。ましてや決算期が来れば自動的に売り閉じるだろう。だから7月末までは未だ下がる可能性があると見込んでおいた方がよいのではないだろうか。
その後1150ドルを切ってくればまた買い時が現れるだろう。東京金価格でいえば、円高がおそらく選挙結果を見て50銭ほど円安に振れている。政局の不安定はドル買い、円売りになるのではないだろうか。その意味では、3400円前後で価格は下げ止まるかもしれない。この3カ月の下値支持線は3323円にある。
その後1150ドルを切ってくればまた買い時が現れるだろう。東京金価格でいえば、円高がおそらく選挙結果を見て50銭ほど円安に振れている。政局の不安定はドル買い、円売りになるのではないだろうか。その意味では、3400円前後で価格は下げ止まるかもしれない。この3カ月の下値支持線は3323円にある。
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