- 2012-04-20 (Fri)14:39
- 近藤雅世
- 経済動向
今週末の一つの見どころは、22日のフランス大統領選挙であろう。サルコジ現大
統領は苦戦を強いられており、5月6日の決選投票となる可能性が大きい。対する
オランド氏が勝った場合、選挙戦では、年金受給年齢の引き上げ、教員数の拡大、
EUとの財政協定の見直しなど、これまでサルコジ大統領が強く押し進めてきた構
造改革、財政改革を否定する公約を行っている。選挙のためのリップサービスと
も考えられるが、緊縮財政というのはどこの国でも大衆受けが悪い。選挙に勝つ
ためには、国民に心地よいことを言わざるを得ないのだが、その通りにできるほ
ど財政や経済は甘くない。既に戦後60年のそうした政治家の大盤振る舞いのツケ
が最早再生できないほど大きくなっている。
更に決選投票となり、少数派の右派がオランド氏支持に回るとすると、ユーロ離
脱、移民排斥など超過激な思想がオランド氏を支えることになる。かなり現実離
れした政権が出来上がることに市場は恐怖を感じている。
19日のスペインやフランス国債の入札は札割れもなく、無難な結果に終わった。
しかし、ドイツ国債とフランス国債、スペイン国債のスプレッドは拡大し、両国
の国債に対する不信感は深まっている。
ムーディーズは2月13日フランスのAaa格付の見通しをネガティブとした。通常ネ
ガティブにすると3カ月後に見直されている。決選投票が終わった頃に選挙結果
によっては、ムーディーズはフランス国債の格付けを引き下げるかもしれない。
そうした国債の格付下落は、金価格の上昇要因となるだろう。
統領は苦戦を強いられており、5月6日の決選投票となる可能性が大きい。対する
オランド氏が勝った場合、選挙戦では、年金受給年齢の引き上げ、教員数の拡大、
EUとの財政協定の見直しなど、これまでサルコジ大統領が強く押し進めてきた構
造改革、財政改革を否定する公約を行っている。選挙のためのリップサービスと
も考えられるが、緊縮財政というのはどこの国でも大衆受けが悪い。選挙に勝つ
ためには、国民に心地よいことを言わざるを得ないのだが、その通りにできるほ
ど財政や経済は甘くない。既に戦後60年のそうした政治家の大盤振る舞いのツケ
が最早再生できないほど大きくなっている。
更に決選投票となり、少数派の右派がオランド氏支持に回るとすると、ユーロ離
脱、移民排斥など超過激な思想がオランド氏を支えることになる。かなり現実離
れした政権が出来上がることに市場は恐怖を感じている。
19日のスペインやフランス国債の入札は札割れもなく、無難な結果に終わった。
しかし、ドイツ国債とフランス国債、スペイン国債のスプレッドは拡大し、両国
の国債に対する不信感は深まっている。
ムーディーズは2月13日フランスのAaa格付の見通しをネガティブとした。通常ネ
ガティブにすると3カ月後に見直されている。決選投票が終わった頃に選挙結果
によっては、ムーディーズはフランス国債の格付けを引き下げるかもしれない。
そうした国債の格付下落は、金価格の上昇要因となるだろう。
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