- 2012-01-31 (Tue)08:56
- 近藤雅世
- 経済動向
ギリシャのパパデモス首相は29日ブリュッセルでの欧州連合首脳会議に参加す
るためギリシャを立った。同国の債務削減を巡る民間債権者との協議は合意に近
づいているように見える。双方とも声明で今週中に交渉はまとまるとしている。
問題の一つは、民間金融機関が新たに交換する債券のクーポンを4%以上として
いたものが、結局3.75%で落ち着きそうなことである。これは実質的には、ギリ
シャに対する民間金融機関のヘアカットが現在価値で引き直すと70%以上になる。
更に二つの問題点がある。一つはECBは400億ユーロ程保有するギリシャ国債
を全額返済するよう主張していたが、民間金融機関はECBも同じように負担す
べきだとしており、IMFもECBを例外とすることは再考するように促してい
る。
三つ目の問題点は、ギリシャが第二次支援の1300億ユーロでは未だ足りなくなり
そうであることだ。ギリシャの銀行からの預金引き出しが続いており、公的資金
を金融機関に注入する額が増加している。またGDPがマイナス6%に達し、予
定よりも悪くなっており税収がそれだけ少なくなっている。これに対してドイツ
やオランダ、フィンランド等が反発しているが、追加支援は不可避と見れらてい
る。
るためギリシャを立った。同国の債務削減を巡る民間債権者との協議は合意に近
づいているように見える。双方とも声明で今週中に交渉はまとまるとしている。
問題の一つは、民間金融機関が新たに交換する債券のクーポンを4%以上として
いたものが、結局3.75%で落ち着きそうなことである。これは実質的には、ギリ
シャに対する民間金融機関のヘアカットが現在価値で引き直すと70%以上になる。
更に二つの問題点がある。一つはECBは400億ユーロ程保有するギリシャ国債
を全額返済するよう主張していたが、民間金融機関はECBも同じように負担す
べきだとしており、IMFもECBを例外とすることは再考するように促してい
る。
三つ目の問題点は、ギリシャが第二次支援の1300億ユーロでは未だ足りなくなり
そうであることだ。ギリシャの銀行からの預金引き出しが続いており、公的資金
を金融機関に注入する額が増加している。またGDPがマイナス6%に達し、予
定よりも悪くなっており税収がそれだけ少なくなっている。これに対してドイツ
やオランダ、フィンランド等が反発しているが、追加支援は不可避と見れらてい
る。
更に、ポルトガルが新たな火種として浮かび上がってきた。同国10年債利回り
は15%を超えており、ユーロ導入以来最高となっている。スペインとイタリアの
国債利回りは沈静化しているので、ポルトガルとハンガリーが新たな頭痛の種と
なりそうである。
なお、今週で、ギリシャ問題が一定の目途が経った場合は金価格は少し反落する
かもしれない。
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