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欧州金融危機は回避可能か?

欧州金融危機とは、ギリシャ国債がデフォルトになることで、欧州の多くの金融
機関が大量の不良債権を抱え、銀行間の信用が低下し、資金の流動性が下がり、
短期金利が上昇し、破綻する金融機関が続出するというものである。

これを回避するためには、金融機関が不良債権の償却を行うために自己資本を充
実させないとならない。自己調達が原則であるが、まさかの時は政府が国有化を
含めた資金援助を行う。そうすると政府の財政赤字が一気に膨らみ、政府そのも
のの信用リスクが増大し、その政府の発行する国債価格が下落(金利が上昇)第
二・第三のギリシャが出現する。

こうした事態を避けるために、先週EFSF(欧州金融安定化資金)が最後の17
カ国目のスロバキア議会が一旦否決した後再度採決して770億ユーロの保証枠を
承認し、これで、上記の事態に備える資金として4400億ユーロが出そろった。

しかし、ギリシャの今後をどうするかとか、各国の金融機関に対する支援をどの
ように行うか等の技術的な方法について、欧州首脳会議は1週間会議を延長して
10月23日に具体策を提案することとなっている。

今、23日にどのような具体策が出るのかを市場は注目しており、それが果たして
実現可能なのか、多くの金融機関は破綻を免れるのかに目を凝らしている。

今のところギリシャの債券は5割カットになる見込みで、市場では既にそれを織
り込んで国債価格が半額以下になっており、HSBC等大手銀行は、ギリシャ国債を
5割償却し始めている。しかし、資金力のない銀行は依然7月に決まったギリシャ
への民間支援の割合である21%分だけ償却している。

IMFは自己資本充実のためには2000億ユーロ、あるいは最悪3000億ユーロ必要と
試算しており、ストレステストを再度行えば91行中66行は不合格になるだろうい
う。(7月のストレステストでは8行のみ)

格付け会社は、イタリアとスペインをAA-に格下げし、ポルトガルは投資適格す
れすれのBBB-に欧州の銀行の格付けを次々と引き下げている。Royal Bank of
Scotlantはは2段階引き下げられA2に、LloydsはA1に、Espirito SantoをBa3に二
段階引き下げた。中には5段階引き下げられた中小金融機関もある。スペインの
10行が格下げとなり、Santander toBBVAはAA-にUBSはA-にCredit SU一世等も
Negativeとなり、格付け引き下げラッシュにあっている。当然こうした格下げは
資金調達能力を減殺し借入金利を引き上げる。企業等が取引先が銀行を変える動
き等が出ると大ごとになりかねない。

そうした危険をはらんだ事態の中で市場は23日日曜日の会議を注目している。

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