- 2015-11-18 (Wed)09:03
- 近藤雅世
- 金
NY金価格は11月12日の1073ドルで下げ止まったような感がある。今後金価格は上がるのではないだろうか。そう思うには三つの理由がある。
1つは、ドル高の終焉が近いと思われること。今後12月16日の米国連邦準備制度理事会(FRB)による公開市場委員会(FOMC)で利上げが行われるならば、金価格の下落は一段落して上昇局面に入るものと思っている。FOMCで12月に利上げがあると予想している投資家の数は7割を超えており、現状で米国経済に何事も起こらなければ利上げとなるだろう。昨年の7月以来、米国の利上げを先取りしてドルが高くなっていた。その分金などドル建ての商品価格は下落している。(チャート参照)ドル高は新興国通貨を安くし、利上げは資金のレパトリエーション(米国への還流)を促し、新興諸国に二重の苦悩を与えている。しかし、それは永久に続くわけではない。仮に米国の利上げが行われれば、ドルを買っていた投資家の買い戻しが起きるだろう。ドル安は金高の要因となる。
2つ目は先週発行されたWorld Gold Councilによる第3四半期の世界の金需要が大幅に増加したことだ。世界の金の需要は、前期比+24%、前年同期比+8%と大幅な増加となり、それはインド(前年同期比+13%)中国(同+13%)のみならず、中近東(同+10%)、米国(同+62%)、欧州(同+27%)と世界各地で需要が伸びた。インド人や中国人のみならず、欧米諸国の金の現物投資家は値ごろ感の出ている金をせっせと買い始めている。過去のグラフを見ると(昨日発行の週刊ゴールド参照)、金の実需が増加した四半期は金価格が上昇に転じる傾向があることが見てとれる。
3つ目はパリのテロである。フランス当局は、次はワシントンが狙われていると警告を発している。今後シリアのIS勢力に対する攻撃は激しさを増すことだろう。それは、窮鼠猫を噛む状況にならないともかぎならない。攻撃は反撃を産む可能性がある。テロは未然に防ぐことが難しい犯罪である。犯人の周囲の人々は「あの優しいお兄さんがまさかこんなことをするとは・・・」と述べている。もう一度大きなテロがあれば金価格は上昇すると思われる。悲劇が起きないとしても、金に対する選好は増すだろう。
1つは、ドル高の終焉が近いと思われること。今後12月16日の米国連邦準備制度理事会(FRB)による公開市場委員会(FOMC)で利上げが行われるならば、金価格の下落は一段落して上昇局面に入るものと思っている。FOMCで12月に利上げがあると予想している投資家の数は7割を超えており、現状で米国経済に何事も起こらなければ利上げとなるだろう。昨年の7月以来、米国の利上げを先取りしてドルが高くなっていた。その分金などドル建ての商品価格は下落している。(チャート参照)ドル高は新興国通貨を安くし、利上げは資金のレパトリエーション(米国への還流)を促し、新興諸国に二重の苦悩を与えている。しかし、それは永久に続くわけではない。仮に米国の利上げが行われれば、ドルを買っていた投資家の買い戻しが起きるだろう。ドル安は金高の要因となる。
2つ目は先週発行されたWorld Gold Councilによる第3四半期の世界の金需要が大幅に増加したことだ。世界の金の需要は、前期比+24%、前年同期比+8%と大幅な増加となり、それはインド(前年同期比+13%)中国(同+13%)のみならず、中近東(同+10%)、米国(同+62%)、欧州(同+27%)と世界各地で需要が伸びた。インド人や中国人のみならず、欧米諸国の金の現物投資家は値ごろ感の出ている金をせっせと買い始めている。過去のグラフを見ると(昨日発行の週刊ゴールド参照)、金の実需が増加した四半期は金価格が上昇に転じる傾向があることが見てとれる。
3つ目はパリのテロである。フランス当局は、次はワシントンが狙われていると警告を発している。今後シリアのIS勢力に対する攻撃は激しさを増すことだろう。それは、窮鼠猫を噛む状況にならないともかぎならない。攻撃は反撃を産む可能性がある。テロは未然に防ぐことが難しい犯罪である。犯人の周囲の人々は「あの優しいお兄さんがまさかこんなことをするとは・・・」と述べている。もう一度大きなテロがあれば金価格は上昇すると思われる。悲劇が起きないとしても、金に対する選好は増すだろう。
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