- 2013-12-17 (Tue)10:43
- 近藤雅世
- 金
昨年の今頃、ラジオ日経の番組などで、「金価格は下がると思う」と述べていた。その根拠はアベノミクスや米国の景気回復により、株価が上昇する予感がしたからだ。予感は的中し、今年日経平均株価は4割以上上昇した。そのために金を買う魅力がなくなり、世界的には、金ETFが3四半期連続で大量に売られETF残高の減少とNY金価格は0.92という高い正の相関係数で下落した。つまりETFの売りが金価格を押し下げた。ETFの売りはまだ余韻残っているが、そろそろ打ち止めだと思う。買いに転じるかどうかは別にしても、もう売るのはおしまいであろう。12月10日までの週のファンドの建玉も、4週間連続で金を売っていたファンドは、10日の週は4千枚ほど買い戻しに転じている。まだ売り残は10万枚弱あり、1ヶ月前の2倍近くある。ということは、今後これらの売り建玉を買い閉じる動きが今後出るということである。
金価格が積極的に上がるという根拠はそれほどないが、NY金については、これまで何度も金融緩和縮小が述べられるたびに金価格は下落してきた。そのTaperingはなかなかやってこない。17日からのFOMCでもバーナンキ議長は、縮小は行わないだろうというのがもっぱらの市場の見方であるが、縮小に向けての工程表を出すかもしれないという意見もある。いずれにせよ、来年半ばまでにはTaperingは行われるだろう。それが決まった時には金価格は下落する可能性があるが、すでに大半は折込済みではなかろうか。従っていざ縮小ということになれば、少々の下落の後に反発する可能性もある。
金価格で最も魅力的なことは、円安である。仮にドル円が今の103円から120円/ドルに下落するとしたら、(120円−103円)×1210ドル÷31.1035グラム/トロイオンス≒661円となる。つまり、NY金の価格が今と全く変わらないという前提で、東京金価格はだまって660円前後上昇するということである。
660円は現状東京金価格4100円の約15%であるから、円安になるという前提があるなら、万一1210ドルが15%下落して1028ドルになったとしても損失は出ないという計算になる。無論円高になってしまえば股裂きに会う可能性はある。
プラチナはプラチナの需給自体がタイトであり、上記金と同じ考え方をすればさらに円建て価格は先高になる可能性がある。
金価格が積極的に上がるという根拠はそれほどないが、NY金については、これまで何度も金融緩和縮小が述べられるたびに金価格は下落してきた。そのTaperingはなかなかやってこない。17日からのFOMCでもバーナンキ議長は、縮小は行わないだろうというのがもっぱらの市場の見方であるが、縮小に向けての工程表を出すかもしれないという意見もある。いずれにせよ、来年半ばまでにはTaperingは行われるだろう。それが決まった時には金価格は下落する可能性があるが、すでに大半は折込済みではなかろうか。従っていざ縮小ということになれば、少々の下落の後に反発する可能性もある。
金価格で最も魅力的なことは、円安である。仮にドル円が今の103円から120円/ドルに下落するとしたら、(120円−103円)×1210ドル÷31.1035グラム/トロイオンス≒661円となる。つまり、NY金の価格が今と全く変わらないという前提で、東京金価格はだまって660円前後上昇するということである。
660円は現状東京金価格4100円の約15%であるから、円安になるという前提があるなら、万一1210ドルが15%下落して1028ドルになったとしても損失は出ないという計算になる。無論円高になってしまえば股裂きに会う可能性はある。
プラチナはプラチナの需給自体がタイトであり、上記金と同じ考え方をすればさらに円建て価格は先高になる可能性がある。
| 第3四半期の金の需給のレポートから >>