- 2011-08-23 (Tue)08:49
- 近藤雅世
- 金
米国10年物国債の利回りは、先週の18日木曜日1.97%と1950年4月以来の安い金
利となった。S&Pが格付けを落としてからどんどん金利が下がっている(国債が
売れている)というのも皮肉なものである。それだけ安全資産が少なく、米国債
はたとえ財政赤字が大きくても、未だ安心できる債権なのであろう。同時にドイ
ツや英国の借入コストも下落している。その一方で、金融株中心に証券投資は売
られ、ドイツのDAX30INDEXは5.8%、英国FTSE100は4.5%、米国S&P500は4.4%下
落した。こうした背景から金価格は1881.4ドルという史上最高値を付けている。
欧米の金融不安は、どこかの銀行が資金ショートを起こしているのではないかと
いう疑心暗鬼から生まれたものであろう。短期コールレートが上昇しており、お
互いに貸し出し枠を制限する動きとなっている。金価格がどんどん上昇するには
どうも理屈が少ないが、敢えて想像すれば欧州系の銀行で信用不安が生じている
のではないかと推測される。ただ、実際にことが起こらなければこうした事態は
静かに収まる。なぜなら、中央銀行や政府がそのために貸し付けを行っているの
であるから余程のことがなければ、突然の吸収合併や倒産ということにはならな
いだろう。単に景気が悪い程度でそこまでの資金ショートには陥らないと思われ
る。金価格は相当高いレベルにあると思われる。
利となった。S&Pが格付けを落としてからどんどん金利が下がっている(国債が
売れている)というのも皮肉なものである。それだけ安全資産が少なく、米国債
はたとえ財政赤字が大きくても、未だ安心できる債権なのであろう。同時にドイ
ツや英国の借入コストも下落している。その一方で、金融株中心に証券投資は売
られ、ドイツのDAX30INDEXは5.8%、英国FTSE100は4.5%、米国S&P500は4.4%下
落した。こうした背景から金価格は1881.4ドルという史上最高値を付けている。
欧米の金融不安は、どこかの銀行が資金ショートを起こしているのではないかと
いう疑心暗鬼から生まれたものであろう。短期コールレートが上昇しており、お
互いに貸し出し枠を制限する動きとなっている。金価格がどんどん上昇するには
どうも理屈が少ないが、敢えて想像すれば欧州系の銀行で信用不安が生じている
のではないかと推測される。ただ、実際にことが起こらなければこうした事態は
静かに収まる。なぜなら、中央銀行や政府がそのために貸し付けを行っているの
であるから余程のことがなければ、突然の吸収合併や倒産ということにはならな
いだろう。単に景気が悪い程度でそこまでの資金ショートには陥らないと思われ
る。金価格は相当高いレベルにあると思われる。
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