- 2011-05-26 (Thu)16:18
- 近藤雅世
- 金
中国の金の需要は今後3年間で22%増加すると中国国営の中国最大の金鉱山China National Gold GroupのSun Zhaoxue社長は述べている。中国の金の生産は2014年にには2010年に比べて19%増加し400tに達するだろう。しかし金の需要はその間に22%増加して700トンになるという。2010年の中国の金生産量は340トンであった。しかし、中国の金需要は571.5トンであり、231.5トンの国内供給不足であった。このギャップは輸入と国内在庫により埋められた。中国政府は金の輸入量を公表していないが中国の貴金属に対する国内需要は資産や貯蓄として旺盛である。インドは世界一の金輸入国であるが、中国はインドに次いで大きい金需要国である。しかし、国民一人当たりでは未だ4グラムと非常に少ないという。北京政府は1000m以上の深度の金鉱山採掘技術を開発しており、生産量の増加を計っている。中国工業情報技術省によれば、2011年第1四半期の金生産量は前年同期の4.6%増の73.4tであったと述べている。ロンドンのGFMSは年末までに金価格は1600ドルを超えると予想している。(続く)
確かに金の生産は限られており、南アでは4000m以上掘らないと金は産出されず、年々南アの生産量は減少している。中国はすでに世界一の金生産国であるが、500m級の深度を掘っているという。2010年の世界の金の供給量は4108トン、その内鉱山生産量は2659トン、上記の中国の鉱山生産量340トンはその約13%に相当する。鉱山生産量は、供給全体の65%を占めるが今後需要が増加するとスクラップの発生に頼ることになる。スクラップは価格が上昇すると大量に発生するが更に上昇する可能性が強いと発生量が少なくなるという性質がある。金価格は需給から見ても高くなる可能性がある。
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