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市場は凪(なぎ)状態

  • 2011-02-14 (Mon)15:15
  • 近藤雅世
 これまで金価格を上げていたエジプト問題も、ムバラク大統領の辞任によって一段落した。後継となっているエジプト軍部はデモ隊からも、米政府からも支持を得ている。今後はエジプト軍部を中心に次期政権をどのように構築されるかどうかにかかってきた。エジプトの後継政権に関しては、ムスリム同胞団が政権を採ってイスラエルと事を構えるのではないかと言った憶測も飛んでいる。しかし、どうやら、エジプト軍部がある程度前政権を踏襲して穏健な政府を作るのではないかとの観測が強くなっている。

 エジプト政変以前、軍部の評判は下降していた。1960年代と70年代の2度にわたるイスラエルとの戦争の後遺症に悩み、ムバラク大統領が介入して軍部のトップを頻繁に入れ替えていたからだ。 しかし今回の政変で判断を誤った政府とは対照的に、軍部は巧妙な政治手腕を発揮した。デモ隊とムバラク大統領を同時に保護する綱渡りをやってのけたのだ。 エジプト軍部と陸軍元帥のフセイン・タンタウィ国防相は10、11日の両日、デモ隊の行動を称賛する言葉を送り、民主運動にはずみをつけた。カイロの外交筋によれば、政治的な危機の高まりの中で、同国防相は抗議行動の震源地であるカイロ中心部のタハリール広場を訪問し、軍部が指導者たち(ムバラク政権)の守護者ではなくエジプトの守護者として行動すると約束した。ある西側外交筋は「それまで、われわれは軍部が政権を擁護するために出向くと想定していたが、実際には国民全体を保護すると決意していたようだ」と語った。

 エジプト軍部は同国経済の中で、伝統的な軍需工場のほか、養鶏農場から水道会社、不動産に至るまで、膨大な利権を所有している。エジプトの州知事の大半は退役将軍だ。こうした企業利権があるため、軍人はエジプトの標準からみれば比較的贅沢なライフスタイルを享受している。こうした利権を維持することが軍部主導の移行政権の最優先課題になるのは間違いない。

 エジプトで無風となれば、金を上げる要素は少ない。欧州も米国も中国もどれも中途半端である。当面は金に限らず商品価格は調整局面に入るかもしれない。

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