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噂と価格

先日知り合いと話をしていたら、以前原油価格が147ドルまで上昇したのは、ゴールドマンサックスのやらせだったのですねと確認された。その通りであり、私は当時からそのことを知っていたため、原油価格が上昇するたびに、これは架空の価格ですよとセミナーで説いて回っていたが、現実には原油価格はどんどん上がり2007年1月の51ドルが、2008年7月には147ドルまで上がったものである。その後急落して2009年1月には33ドルになった。3倍増の5分の1まで低下というチャートである。
商社にいる頃は、現物中心の仕事であったため、こうした需給を反映しない金融商品的な動きにはついていけなかったが、ファンドの世界を経て金融の世界に入ると、こうした人々の噂が価格を形成することが往々にしてあることがわかった。逆に商社の時代はパラジウムで代表されるように、価格は需給で決まると思っていた。パラジウムの場合は、自動車メーカーすべてとローム、TDK、京セラ、村田製作所、太陽誘電等のコンデンサーメーカーが価格に糸目をつけずパラジウムを必要としており、大量の注文が私のいた商社に入った。そのためロシアや南アに飛んで、かき集められるだけのパラジウムを買い込んだものである。先物取引がある商品は価格を無視して買えば良い。またメーカーは少々の材料価格の値上がりなど、工場を止める損失に比べれば何のことはない。そんな当時ある商品取引員の方から、パラジウムは高過ぎますよねと聞かれ、「そんなことはありません、どこまででも上がります」と答えたことを覚えている。需給さえ見ておけば価格の予測は容易であったため、未だに、商品価格の予測を需給から追っている。最終的には商品価格は需給で決まると思っているが、噂が価格を形成することもよくある。
ゴールドマンサックスのピークオイル論は、やらせのポジショントークであったことは今でははっきりしている。いや当時からはっきりしており、私はそれを説いていたが、価格は私の言う通りにはならなかった。
需給がタイトでなくとも、タイトだと人々を思わせれば、少なくとも一時的に価格を操作することは可能である。ネット時代は噂は以前より早く広まりやすい。噂に乗って取引するのも良いがあくまで噂に過ぎないという冷静な判断もするべきであろう。

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